〈New Open News〉
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鳥料理 玉ひで(東京・人形町)

2025年10月19日、人形町駅から徒歩約1分のところにある鳥料理専門店「玉ひで」が、3年の改修工事を経てリニューアルオープンしました。
「玉ひで」は、江戸時代中期・1760年に創業。初代・山田鐵右衞門が将軍家に仕える傍ら、しゃも料理の店を開いたのが始まりでした。江戸の中心地である日本橋人形町に店を構えて265年。「江戸文化を護る情報発信拠点でありたい」という女将・山田美穂氏の思いのもと、建て替えが実現しました。
1、2階部分の外観は、女将のデッサンを元に吉村将次氏(元・坂倉建築研究所)に協力を得て設計。明治〜大正期の威厳と風格に、昭和〜平成期の親しみやすさを加えた意匠を凝らしています。また、見る角度によって軍鶏の姿が浮かび上がる上層階外壁の縦格子には、8代目店主・山田耕之亮氏の遊び心あふれるアイデアを採用しました。

親子丼発祥の店としてあまりにも有名な同店。1891年頃、5代目の女将が開業当時から提供している「鳥すき」の割下を卵でとじてご飯と食べる客の食べ方をヒントに考案されたのだそうです。
親子丼のメニューは4種類。歯応えと濃厚な旨みが特長の「東京しゃも」を使用した「元祖親子丼」2,800円と、甘みのある脂と溶けるような軽さが特長の「赤ろく紡ぎ鶏」を使用した「とく親子丼」1,900円などがあります。

ランチタイムは親子丼、ディナータイムは鳥すき(しゃも鍋)をメインにしたしゃも料理のコースや親子丼が楽しめます。
納得のいく食材のみを選び、おいしさを“見える化”することに注力。中でも鶏肉は、店主自ら共同開発や監修に携わった銘柄ばかり。農水省主導の下、東京都と7代目が共同開発した最高級鶏「東京しゃも」、8代目が再構築した親子丼専用銘柄鶏「赤ろく紡ぎ鶏」をはじめ、同じく8代目が監修した特別仕様の「川俣シャモ」や「東広島こい地鶏」を使用しています。

象徴的な古梁をいかしながら、焼杉や聚楽、黒漆喰などの伝統素材で日本の普遍的な美しさを重ね合わせた内装に。リニューアル後は、ゆっくりとくつろげる空間を意識してボックス席も設けられました。
年内には同ビル2階に日本酒を主体としたバーを、2026年秋には12階に「玉ひで」の高級ライン店舗をオープン予定とのこと。265年も続く伝統の風格を保ちながら、次代へと受け継がれていく空間へ、江戸の老舗の進化は止まりません。
食べログレビュアーのコメント

『初めて玉ひでさんの親子丼を頂きましたが、今まで食べた中で上位に入る美味しさ!
鳥本来の旨みがとても感じ、とても美味しかったです。
またお邪魔させていただきます』(Moemoguさん)

『シックな内装、オペ良好、さすが老舗です。
とく親子丼(1,900円)、トロットロ~で濃いめのしっかりした味わい。当然旨い。器の大きさのわりにボリュームは控えめ。これくらいが老若男女問わず丁度よいのでしょう。
ごちそうさまでした』(ponyo2014さん)
※価格はすべて税込



