【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス】「オイシイカレー(通称)」

カレー激戦区・下北沢においても特に人気店である「オイシイカレー(通称)」が、同下北沢エリアに、2025年8月27日、移転オープンしました。(通称)というのは、元々店名を持たないお店なのですが看板にあるオイシイカレーの文字からそれが店名だと広まってしまったものの、やはり今も店名は持っていないことから(通称)なのです。

隠れ家的だった前店舗よりはわかりやすい場所となり、これまで以上にラーメン店を思わせる内装となったのはオイシイカレー(通称)らしい遊び心と言えるでしょう。
こちらのお店は前身のお店から遊び心ある創作カレーのみならず、本格派の王道カレーもどちらもおいしいのが素晴らしいです。

メニューは時期によって変わっていくのですが、辛いポークカレー、仔羊と香草の「二種盛り」1,400円に、壁に貼り付けてあるメニューから「うずら玉子のマサラウフマヨ」200円も加えていただきました。

辛いポークカレーは南インド・アーンドラ地方の料理にヒントを得たオリジナル。程よいスパイス感とオイル感。ご飯がすすむおいしさです。仔羊と香草は北インド料理をベースにローズマリーやタイムなど、インド料理で使われることがあまりないハーブを使用しているのがこちらのお店らしい個性。どちらのカレーもオーセンティックなインド料理を基礎としながらも、そこに独自性が加わって王道カレーでありつつもここにしかないおいしさとなっているのが素晴らしいです。

ウフマヨはマサラマヨネーズのほのかな酸味と濃厚なコクが楽しく、満足度を上げてくれるトッピング。これのみでカレーと言っても差し支えない存在感です。
これだけで終わってはこちらのお店の魅力を語るには足りません。創作カレーからは鯵の冷や汁モイリー、冷やし鶏醤油カレーの「二種盛り」1,350円を注文。

ここ数年酷暑の夏となっていることもあり、よく見かけるようになった冷やしカレーですが、個人的にはそれほど好みません。温かい方がもっとおいしいだろうと思うものが多いからです。しかしこちらの冷やしカレーはそんな僕にも冷たいからこそおいしいと太鼓判を押せるもの。ラーメンの作り方をカレーに生かした、言わばラーメン系カレーを前身のお店の時代から得意としているシェフならではの鶏醤油カレー。そしてミーンモイリーという南インドの魚カレーを元にミョウガなどを加えて和の要素でまとめた冷や汁モイリー。どちらもオンリーワンの絶品です。
※冷やしカレーは夏季限定メニューのため記事公開時には終売している可能性があります

どちらのカレーも卓上サービスのキュウリのお漬物、紅生姜のチャトニを途中から加えると個性ある味変となり、どちらも南インド料理に和の要素を加えた他にないオリジナル薬味となっているのも忘れてはいけません。

創作カレーにおいては大阪と比べると一歩遅れを取っている東京ですが、東京ならではの創作カレーを作り、大阪に負けないレベルでさまざまな楽しいメニューを展開し続けてくれているオイシイカレー(通称)。週末は行列ができるほど人気ですが、平日は比較的入りやすいことも少なからずあって狙い目。いずれにしても並んででも食べる価値のあるカレーですよ。
※価格はすべて税込


