【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#229】「カンカンカレー」
下北沢がカレー激戦区となる前から知る人ぞ知るカレーとコーヒーの名店として愛され、惜しまれつつ閉店した池ノ上「ゴッホ」のカレーを受け継いだお店が東中野の地で2025年5月7日にオープンしました。その名は「カンカンカレー」。

ゴッホのカレーが大好きで通っていたご主人が、このカレーを未来へ残したいと一念発起。ゴッホのマスターからレシピと寸胴鍋を受け継いでカレーのお店を立ち上げたとのこと。

店内にはゴッホで飾られていたタペストリーもあり、正しく受け継いだことがわかります。
カレーは1種類。カンカンカレーが基本で、そこにトッピング、辛さ、ご飯の量をどうするかという選択肢。辛さの段階がミルキー、マイルド、ボチカリ、マーカリ、カリカリとあるのもゴッホ同様です。

基本の「カンカンカレー」1,000円はトマトや玉ねぎなどの野菜と牛すじが渾然一体となったカレー。ゴッホのカレーもそうでしたが、他にありそうでなかなか無い仕上がりとなっており、濃厚でありながらも野菜メインだからこそ重すぎないのが良く、ゴッホらしさを感じます。辛さミルキーだと辛いのが苦手な方やお子さんでも楽しめるテイスト。

素揚げ野菜がのった「カンベジカレー」1,400円は辛さマーカリで。カレー好きやスパイス料理を日常的に楽しんでいる方にとってはこのくらいの辛さがちょうど良さそう。

また、肉好きの要望にもしっかり応えてくれます。「カンチキカレー」1,300円はルウの中にチキンカツ。さらに「目玉焼き」200円、「ソーセージ」300円と、トッピングするほどに満足度も上昇します。
どのカレーにもきざみ生姜がのるのが良いアクセントなっており、これはカンカンカレーならではの個性。

また、野菜スープがついてくるのですが、これが滋味深いテイストであり、大根やブロッコリーに豆なども入り(日によって内容は多少変わります)、栄養バランスを向上させてくれるのもうれしいポイントです。

ゴッホはカレーメインの喫茶店といった趣のお店だったので、それを思い出しつつ「アイスコーヒー」通常400円/セット価格200円もいただきました。
酸味と苦みのバランスが良く、カレーともナイスペアリング。カレーを食べてコーヒーを飲めば、またコーヒーを飲んでカレーを食べれば、どちらのおいしさも上昇するのでおすすめです。

お店自体の雰囲気はゴッホとは違うアットホームなカレースタンドといったイメージですが、その味の真髄を確かに受け継いでいると感じました。
オールドカレーファンにも昨今のスパイスカレーファンにも愛されそうな、繰り返しますが他にありそうでなかなか無いテイストなのです。

お店は基本的に平日の営業ですが、不定休で土曜ランチ営業をすることもあるようなので詳細はSNSを参照してください。
ちなみにゴッホにはカリカリの上の辛さがありましたが、ご主人はゴッホでカリカリまでしか食べたことが無いので完全再現はできないものの、要望があればやってみてくれるとのこと。
ゴッホを知る方も知らない方も、カンカンカレーでトッピングや辛さの組み合わせを楽しんでみてほしいです。
※価格はすべて税込


