いただけるお料理はこちら!

この空間でいただけるお料理は、夜33,000円、昼13,200円(共に税・サービス料込)のおまかせ。今回は、月に一度は訪れるという笹岡さんのおすすめをご紹介する。

からすみ餅を2種類紹介。からすみは自家製で、卵の中に血が入っていない最高級の大ぶりなボラの卵を仕入れ、塩漬けしたのち天日で干したもの。新店では日光が入るからすみの干場を厨房奥に設置した。

まずは定番のからすみ餅。餅は「餅匠しづく」に、からすみの形に合わせてオーダー。棒状の餅を手切りし、からすみを挟んで炭火で焼き上げた。お正月の料理として供することが多い。

江戸時代後期の炭鉢で餅を炙る
定番のからすみ餅

こちらが、麩を使ってアレンジした、からすみ餅。自家製の麩にからすみを挟んで、柏の葉で蒸しあげた。香り豊かで、端午の節句の時期ならでは。定番との対比もユニーク。

柏の葉で蒸し上げる
新しいスタイルのからすみ餅
 

笹岡さん

自家製のからすみをお料理にあしらうのも、また美味です。

「八寸はたくさん出すと食べ手に負担になることもありますよね。必ず細かい作業をしないといけないわけではないので、海のもの、山のものを2~3種に絞り、自分の思う八寸をお出ししています」と片山さん。

八寸。グルテンフリーの湯葉麺、湯葉あん、たたいた長芋、菜の花を添えて。アワビ、肝の黄身酢、こしあぶらの天ぷら。ちまきに見立てた胡麻豆腐。塩とわさびでシンプルに味わう

5〜6月のわかめご飯。福井県の海女が手摘みした板わかめを使用している。カーボン製の炭鍋で炊き上がったご飯をお客様に見せたのち、炙った板わかめを崩してふりかける。音や香りもごちそう。淡路産のしらすを添えて供される。

福井県の海女が手摘みした板わかめと青のり。ラベルに「楽心」の文字が
崩したときに板わかめの香りが漂う
わかめご飯
 

笹岡さん

お出汁を使わないご飯で、海女さんから仕入れた極上のわかめを味わえます。

ちなみに、10月になれば笹岡さんが「これをいただいてから『楽心』のファンになった」という松茸ご飯が味わえる。実は人気の逸品で「香りをもっと感じさせるにはどうすれば」と考えた末、炊き上がったご飯に刻んだ生の松茸を入れて混ぜ蒸らすスタイルに。味付けも塩だけとシンプルながら「松茸の香りを心ゆくまで堪能できる」と笹岡さんもイチオシだ。

新しい挑戦を味わう

カウンターではお客様に楽しんでいただけるように、焼き床や鍋、せいろの配置や道具を仕舞うカウンター下の収納棚まで一つひとつ熟考して選択。音や香りまで堪能していただけるよう工夫を施したという。「1年半の間、完成まで毎日現場に来ていました。いろんな職人さんの“思い=気”が入った空間に仕上がっていますよ」と片山さん。見事な空間での新しい挑戦を味わいに、ぜひ訪れたい。

“楽しむ心”を大切にしている
 

笹岡さん

正統派の日本料理に加えて、片山心太郎さんの自由な発想が素晴らしいです。

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

撮影:東谷幸一
文:木佐貫久代