〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

レストラン マノワ(東京・広尾)

ここでしか味わえないジビエ料理を堪能できます
ここでしか味わえないジビエ料理を堪能できます   写真:お店から

ジビエを中心とした、質の高い料理が評判で「食べログ フレンチ TOKYO 百名店」にも選出され続けていた「レストラン マノワ」。広尾で12年間愛されてきましたが、コロナの影響も重なり昨年11月に惜しまれつつ閉店しました。2024年10月、広尾駅から徒歩8分ほどの以前と同じ場所でリニューアルオープンし、ジビエ好きのグルマンから喜びの声が聞かれています。店名の「マノワ」は、フランス語で「田舎の館」「昔ながらの古い小さい城」という意味。肩肘張らず自分の家のようにくつろげるレストランを目指されているようです。

オーナーソムリエの中村 豪志氏
オーナーソムリエの中村 豪志氏   写真:お店から

オーナーソムリエ中村 豪志氏はソムリエでありハンター。現在は南アルプス市となっている山梨県芦安村で生まれ、自然豊かな環境で育ちました。辻調理師専門学校フランス校卒業後、代官山「ラブレー」や西麻布「ル・ブルギニオン」、銀座「クラブニュクス」、代官山「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」、広尾「ア・ニュ」など人気店で経験を積んできました。2011年に「レストラン マノワ」を開業し、充実したジビエ料理と中村氏の提案するワインが評判となり人気店になりました。中村氏は自らフランス・ブルゴーニュ、シャンパーニュの生産者と交流を重ね、自社で直輸入しており「最高のフランスワインをご家庭でもゆっくり味わっていただきたい」というコンセプトのもと、一般販売も行っています。

都会の喧騒を忘れてくつろげる
都会の喧騒を忘れてくつろげる   写真:お店から

新店舗は、以前の店舗の雰囲気はそのままで、ひっそりと佇む外観ながらも、店内にはきらびやかなシャンデリアが特別な空間を演出。コントラバスの重厚な設えでありながらあたたかでリラックスした空気に満ち、ゆったりと食事を楽しめます。

シェフの林 弘善氏
シェフの林 弘善氏   写真:お店から

同店で腕を振るう林 弘善氏は、新宿調理師専門学校卒業後、代官山「レザンファン ギャテ」、広尾「ア・ニュ」を経て「食べログ フレンチ TOKYO 百名店」に選出されている六本木「ル スプートニク」で、副料理長として4年勤務しました。その後、日本橋「Bistro yen」で料理長として1年勤務し、現在に至ります。同店では、フレンチの伝統的な調理法や食材・ソースをベースにしながら、日本ならではの旬を大切にし柔軟な発想やセンスを活かした繊細なフランス料理を提供しています。

parisjunko
現在提供中の「蝦夷鹿 発酵プラム」   出典:parisjunkoさん

メニューは11品で構成される「おまかせコース ~Menu Manoir~」19,800円のみで、マノワならではの大自然を感じる野生の食材や四季折々の旬の食材を織り交ぜた“シェフ渾身”のスペシャルコース。マノワは北海道森町に自社でジビエの解体場を持っているため、地元ハンターとスタッフが最高の状態で仕留めたジビエをゲストに提供しています。同じ季節に来店の際には、予約時に来店履歴や希望を伝えれば、前回と違う料理を林氏のインスピレーションのもと提供してもらえるとのこと。

食から支える社会モデルとしての、ふるさと納税返礼品の取り組みも行う
食から支える社会モデルとしての、ふるさと納税返礼品の取り組みも行う   写真:お店から

マノワではハンターの収益を向上させ、農業被害の減少にも貢献。フードロスを無くすために、農家が出荷できない、規格外の野菜等を活用しフランス料理にすることでフードロスの削減に取り組んでいます。また、捨てられている地域の財産であるジビエを製品化し、ふるさと納税事業を活用して社会保障の一端を担うなど、地方自治体の財源を支える仕組みを提案。日本のレストランとして、食から支える社会モデルの構築にも取り組んでいます。

現在、12月23日(月)、24日(火)、25日(水)の3日間限定で「クリスマスコース ~Menu noel~」22,000円の予約の受付も開始(17:30~20:00と20:30~23:00の2部制)。この機会に、特別な夜を過ごすのにぴったりな「レストラン マノワ」へ訪れてみてはいかがでしょう。

食べログレビュアーのコメント

parisjunko
マコモ茸  秋トリュフ  レモングラス   出典:parisjunkoさん

『マノワが、再開されると、伺い、友人と楽しみにして伺いました。

〜Menu Manoir ムニュー マノワ〜

【乾杯】
「洋梨のカクテルソーダ」

【紀州和華牛】
コンソメ(ドゥーブル)に、紀州和華牛のミンチを詰めたラビオリを浮かべて。
琥珀色のコンソメの深い味わいにじんわりと。

【烏賊  秋刀魚  パリブレスト】
「烏賊、冬瓜、かぼすのタルト」
春巻きの皮のタルト皿の中には、セロリの香りを付けた熟成烏賊のタルタル、鰹出汁でマリネした冬瓜のスライス、かぼすのサワークリーム。上から、ハーブパウダー、発酵かぼす胡椒を。

「秋刀魚のスモーク」
竹墨のサブレにグリルした長芋とナスのマリネ、炙り秋刀魚、にんにくを加えた秋刀魚の肝のピュレを重ねて、新生姜のピクルス、オゼイユの葉をあしらって。

「パリブレスト」
パリブレストのサレバージョンでのアレンジ。
リング型のシュー生地の表面には、パンデピスのクルートと黒ごまとスパイスを纏わせて。中には、ブーダン・ノワールをクリーム状にして、りんごのコンフィチュール、ヘーゼルナッツ、キャラメルソースを詰めて。

【バターナッツ 甘海老 蜜柑】
器の中には、能登高農園さんのバターナッツかぼちゃのムース、かぼちゃの形をかたどったかぼちゃのコンフィ、生ハムで締めた甘海老のタルタル。その上から、生ハムの旨味たっぷりのクリアなトマトコンソメを注いで。コスモスの花びらをあしらって。

【パン】
「ブリオッシュ」
はるゆたか、と発酵バターで仕上げたキューブ型のブリオッシュ。

「天然酵母パン・ド・カンパーニュ」
白糠町の“さやあかね”を練り込んだ天然酵母のカンパーニュ。

【パンのお供】
「マノワキャビアとクリームチーズ」
瓶の中には、マノワ特製キャビア、北海道黒松内町のアンジュドフロマージュさんのフロマージュブラン、香草のムース。

【加賀蓮根  金時草  韮の花】
石川県能登の高農園からの加賀蓮根、加賀蓮根餅のフリット、スライスした蓮根と金時草のエチュベを重ねて。
ソースは、甘海老の殻の出汁ビスクの泡。高農園さんのアリッサムをあしらって。

【戻り鰹  巨峰  菊花】
気仙沼の戻り鰹の皮目をグリエにして。赤紫蘇とハイビスカス、葡萄とビーツの皮から抽出したマリネ液に漬けた巨峰、そのマリネ液のジュレを添えて。ロックフォールチーズを加えたにんにくピュレ。ビーツのピュレで和えた茗荷と菊の花のコンデイマン。

【マコモ茸  秋トリュフ  レモングラス】
マコモ茸のパイ包み。
さくさくのパイ生地の中に、マコモ茸、秋トリュフのミルフィーユ、帆立のムースのファルスを詰めて、こんがりと。
コリアンダーとハーブのピュレを添えて。
サフラン、こぶみかん、レモングラスを加えたバターソースとともに。

【石鯛  パプリカ  チョリソー】
和歌山からの石鯛を皮目パリッとポワレにして、中はミキュイに仕立てて。
万願寺唐辛子の中に、つるむらさきとムール貝を詰めて、ベニエに。
レモンクリームを添えて。ソースは、パプリカとチョリソーを加えた魚と貝の出汁のソース。

【紀州和華牛 安納芋】
和歌山紀州和華牛をしっとりとローストにして。トリュフ入りの牛のジュのソースとともに。
銀杏、発酵プラム、安納芋のミルフィーユを添えて。

【佐渡黒無花果  その葉  ココナッツ】
佐渡ヶ島からの黒無花果はいちじくの葉のエキスでコンポートにして、ココナッツムース、赤い黒いちじくのソース、いちじくの葉のオイル、いちじくの香り付けした牛乳アイス、上には、いちじくの葉のパウダーを表面に纏わせた、いちじくの葉をかたどった飴細工。。

【和栗  洋梨  トンカ豆】
栗をかたどった、ショコラ、栗のチュイルの下には、洋梨のクリームを詰めた洋梨のコンポート、栗の渋皮煮、栗の香り付けしたトンカ豆のアイスクリーム、栗の蒸しパン、和栗のムース、クリームのモンブラン。栗の形のコーヒー風味のメレンゲをあしらって。

【檸檬  エッグタルト  バターサンド】
「レモンクリームに、ホワイトチョコ、クッキークランブル」

「エッグタルト」

「オレンジとチョコレートのバターサンド」

【食後の飲み物】
「紅茶」
ポットサービス。

鯛焼きは、無くなってしまいましたが、素晴らしいアミューズがズラリ!。

優雅に、お料理が運ばれ、フィナーレに、3回もデセールがでてきて、宝塚のお舞台のアンコールの様な、華やかな晩餐になりました』(parisjunkoさん)

ファジーネーブ
蝦夷鹿 発酵プラム   出典:ファジーネーブさん

『昨年11月に惜しまれながら閉店したレストランマノワが屋号と場所をそのままにカムバック
シェフなどのスタッフは一新したが、味やサービスなどは流石のマノワクオリティ
そしてマノワと言ったらジビエだが、今回1番美味しかったのはやはりメインの鹿
完璧な火入れと美味しいソースがマッチし、久々に美味しい鹿をいただいた
今後狩猟シーズンが始まると更にジビエ料理が豊富になるので楽しみ

私自身もこの場所に帰ってこれて、とても感慨深いです
冬にまた伺います』(ファジーネーブさん)

※価格は税込、サービス料別。

文:佐藤明日香