〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。 早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

食堂aca(東京・神谷町)

2024年5月9日、麻布台ヒルズに「食堂aca(アカ)」がオープンしました。
The Tabelog Award」で3年連続Goldを受賞した、東京を代表するモダン・スパニッシュの名店「アカ (aca 1°)」が作ったカジュアルラインの店。本店同様、すでに予約困難な人気店になっています。

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店舗入り口にある看板   出典:foodie_m.cさん

「アカ」は京都・烏丸御池で創業。オーナーシェフの東鉄雄氏が作る、スペインの郷土料理をベースにした唯一無二のモダンな料理はたちまち評判となり、オープン3年でミシュランの一つ星を獲得しました。その後、東京・日本橋に移転。年を経てますます洗練され、独創性が光る料理の人気は高まるばかりで、東京で予約が取れない店の一つとして知られています。

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シェフを務める幸塚達樹さん   出典:7070JAZZさん

その「アカ」がもっとカジュアルにモダンなスペイン料理を楽しんでもらおうと「食堂aca」をオープンしました。シェフを担うのは、東シェフの右腕を務めて来た幸塚達樹シェフ。幸塚シェフは、フランスに料理の勉強にでかけた際、立ち寄ったスペインでスペイン料理のすばらしさに目覚めたのだそう。帰国後、都内のスペイン料理の名店を経て「アカ」に入店。東シェフの薫陶を受けながら、腕を磨いてきました。

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店舗内観。大きな窓から自然光が差し込む明るい空間   出典:虎太郎がゆくさん

店があるのは話題のグルメ店がそろう麻布台ヒルズ。神谷町駅を出てすぐのガーデンプラザAの2階です。店内はカウンター9席のみとこぢんまり。ライブ感いっぱいでワイワイとにぎやかな雰囲気が「食堂」という名前にぴったり似合っています。

カフェモカ男
「おまかせコース」の一例。本店の名物、毛ガニのパエリア   出典:カフェモカ男さん

メニューはスペイン小皿料理を中心にした「おまかせコース」(16,500円、税込)のみ。料理は作り置きされず、すべて目の前で調理されます。

旬の素材をメインにした料理が並ぶため、どんな料理がいただけるかはそのときのお楽しみ。いずれも東シェフから絶大な信頼を寄せられる幸塚シェフのオリジナリティのある料理ばかりです。

「おまかせコース」一例、「ボカディージョ」 写真:お店から

季節によって具材が変わるスペイン風オムレツサンド「ボカディージョ」は絶品と人気の高い一品。スペイン風鶏のから揚げ「アリタ・デ・ポジョ」はスパイシーなパプリカパウダーが病みつきになるおいしさです。

うれしいのは本店でも人気のパエリアがいただけること。「タコのパエリア」は柔らかく煮込んだタコを、パプリカパウダー、ジャガイモと合わせた、スペインらしさいっぱいの料理。タコの旨みがしみこんだ米のおいしさがたまらないと評判。パエリアは月ごとに内容が変わるそうなので、これからどんなパエリアが登場するのか楽しみですね。

カフェモカ男さん
「おまかせコース」の一例、アリタ・デ・ポジョ   出典:カフェモカ男さんさん

センスの良い素材使い、絶妙なバランスの味付けと「食堂aca」ならではの美食の世界に虜になる人が続出。東京のスペイン料理界を楽しくしてくれる一軒になりそうです。

食べログレビュアーのコメント

 foodie_m.c
「おまかせコース」の一例、「トマトの冷製スープ ガスパチョ」   出典: foodie_m.cさん

『**カツオの炭火焼き シェリービネガー**
– 赤たまねぎと茗荷が添えられ、シェリービネガーの酸味が絶妙。
**トマトの冷製スープ ガスパチョ**
– 桃がアクセントの爽やかな一品。
**焼きなすの冷製 アホブランコ**
– ひんやりとした焼きなすとアーモンドのソースがマッチ。
**ホッキ貝の炭火焼き**
– 炭火で香ばしく焼かれたホッキ貝の旨味。
**近江牛イチボの炭火焼き**
– 岡崎牧場で50ヶ月肥育された高品質な近江牛を使用。ピキージョと共に。
**甘エビとオマールエビのカルドソ**
– 濃厚な海老の出汁が楽しめる一品。
**クレマカタラーナ ヤギミルクのアイス**
– スペインのカスタードプリン、ヤギミルクのアイスが添えられたデザート。

若きシェフたちの情熱と創意工夫が光る一皿一皿が、最高のカジュアルスペイン料理を体験出来ました』(foodie_m.cさん)

nekozawa.k
「おまかせコース」一例、「冷製 水茄子のアホブランコ」   出典:nekozawa.kさん

『トマトのガスパチョから。
アンダルシアの郷土料理。中には山梨の桃も。最初のシャンパンとの相性絶妙です。

鰹炭火焼きは上のお野菜はシェリーワインビネガーも入って酸味抑えた仕上がりになっており、これが個人的にものすごい好きでした。

冷製の水茄子アホブランコは本店ではスープでいただくアホブランコの濃度を上げてピューレに。
胡麻のような香ばしさが足されて、パンとの相性もまた最高です。
玉蜀黍のボカディージョは本店では小肌が有名ですが、こちらでは季節に応じて今回は玉蜀黍がたっぷり入ったトルティージャをサンド。
これの悪魔的な美味しさがすんごい。玉蜀黍がすごく甘いのはもちろんのこと、マスタードやアリオリ?などでの味付けがまた最高です。
食堂というカジュアルスタイル。継承しているところとオリジナル性のあるところと。
個人的には野菜の使い方が好きで、こちらの食堂も大好きになりました』(nekozawa.kさん)

文:小田中雅子