今日から使えるギョーザプランニング

餃子の魅力にとりつかれ、気づいたら519日(4月27日現在)餃子を毎日欠かさず食べています。

この記事では、そんな私の日常の“ギョーザプランニング”をお届けすることで、「今日このギョーザ食べに行こうかな!」と思っていただくために書く、全編妄想の記事です。

Vol.7 もしも、呑んべえの先輩に「今夜あたり、サシで一杯どうだい!」と言われたら

GWを目の前に控えた今日この頃、連休はどんな餃子を食べようかとお昼休みに考えていると、呑んべえで有名だった前職の先輩からこんなメールが届きました。「今夜あたりサシで一杯どうだい!」と……。

この先輩が、サシ飲みに誘ってくるということは、何か深く語りたいことがあるに違いない。しかも僕に声をかけてくれたということは、「ウマい餃子を食べながら酒が飲みたい!」ということ。さあ、今回もギョーザプランニング! プランニングのイロハを教えてくれた先輩に恥ずかしくない餃子をプレゼンしたい! 改めてお伝えしますが、この記事は全編妄想記事です。さあ妄想スタートします!

順序が大切なギョーザプランニング

今回も“ギョーザプランニング”3つのステップで考えていきます。どんなケースであっても「餃子を食べて欲しい人」を考え、一緒に餃子を囲むシーンを想像することからはじめます。

気は使わせるものでなく、使うもの

とにかくお酒を楽しく飲むのが大好きで豪快な先輩。「酒の肴は塩でもいいよ!」なんて、店選びに気を使わせないようにと言ってくれますが、本当はグルメなことを知っています。気を使わせている場合ではありません。もっと気を使わなければ!

「餃子を囲む」からこそのお酒の席を

そんな心優しい先輩だからこそ、餃子でおもてなしをしてあげたい。「餃子とビール」が黄金コンビであることは今更言うまでもない。しかし、それだけのコンセプトじゃ先輩にきっと怒られてしまう。「相変わらず、プランニングの詰めが甘いなあ」なんて笑っている顔が浮かびます。だからこそ、ギョーザプレゼンのコンセプトを明確にします。

「餃子とビール」だけでなく、どこかアットホームで居心地の良い空間で、餃子を囲み生まれるあたたかさに包まれながら、お酒と会話を楽しんで欲しい。今回は、自信を持ってこのコンセプトを設定しました。

呑んべえの先輩と囲みたい餃子は?

居心地よく餃子を囲んでもらうために選んだお店が、“ 大田屋”さん。JR神田駅から徒歩1分。サラリーマンの街である神田らしい飲み屋に囲まれて、「餃子」の文字が大きく躍ります。

店先に気になる貼紙が。通常280円の餃子が毎週月曜日は餃子の日で150円に!!“ 日本一安くて旨い餃子に挑戦中!!”餃子にかける意気込みが伝わってきます。

「神田の街に合った少しレトロな雰囲気で、そしてお客様との距離が近くてアットホームな空間を作りたいんですよね。いつでもフラッと帰ってきたくなるお店であってくれたら嬉しいです」と店長の大田さんは語る。17時から朝の5時まで営業。「いつでもやっている」という安心感を感じて欲しいから、サラリーマンのお客様が少なくなる土日であってもお店を開け続けるのも、大田さんのおもてなしのひとつ。

常時10種類以上の餃子ラインナップ

大田屋さんでは常時10種類のオリジナル餃子を味わうことができます。加えてスタッフのみなさんが各自考案し、厳しいプレゼンの結果残った季節限定の餃子も楽しみのひとつ。人気のクリームシチュー餃子やカニクリーム餃子も元々は限定メニューでデビューし、好評だったために定番メニュー化されたのだとか。

注文率ほぼ100%の焼餃子がコチラ

そんな中でも圧倒的な人気ナンバー1、来店するお客様がほぼ100%で注文するのが定番の焼餃子。朝まで客足が絶えない金曜日などは一晩で1,000個近く出る日も。「10年以上、中華街で修行した先輩を慕い、教わったのがこの餃子のはじまり。だからウチの餃子は中華よりの餃子ですね。先輩から教わった餃子をベースにして、楽しくお酒を飲みながら食べてもらうために味を進化させたのが大田屋の餃子です。神田のお客様は味にも価格にも厳しいから大変です」と大田さんは笑顔で語ってくれた。

目の前で焼き上げてくれる最高の酒の肴

営業中も常に店内で1個ずつ丁寧に包んでいる餃子。お酒に合う餃子を徹底的に追求。皮は少し小さめのサイズ、パリパリに仕上げるためにギリギリまで薄く。餡は通常よりも濃い目の味付け、少しだけ甘く作り上げているから、何もつけずそのまま食べても十分な旨味。ただ、これまたお酒と合わせるために黒酢が入った特製の餃子ダレ、さらには別途注文できる特製ぽん酢をつけて食べることで、味のバリエーションが生まれる。

餃子は常にカウンター越しの鉄板で、焼き上げています。目の前で焼いてくれることで、待っている時間に食欲が掻き立てられます。十分に蒸し焼きしてから、仕上げにラードを使って焼き上げるから、口に入れた時にほんのり甘い味わいが広がり、お酒に合う餃子が仕上があります。

他にも酒を進めてくれる肴たち

酒の肴に特化した焼餃子はもちろん、梅じそ餃子と牛すじ煮込みは、これまたお客様がほぼ注文する人気メニュー。梅じそ餃子は先ほどご紹介の特製ぽん酢と合わせることで、よりサッパリといただくことができる。個人的には、ホクホクのニンニクが入ったニンニク餃子がオススメ。これでもかとパンチの効いたニンニク味は、金曜日の注文が増えるのも納得。

お客様と距離の近いお店を目指して

「おかげさまで神田の街で7年間、大田屋を続けることができました。僕らは何よりもお客様との距離を大切にしています。近ければ良いというわけでもなくて、1人で餃子とビールを飲みたい人もいらっしゃるし、カウンター越しの僕らとの会話を楽しみにしてくれるお客様もいる。いつでもここでやっているから、フラッと安心して立ち寄ってくれるお客様が増えてくれたら嬉しいですね」と店長の大田さんとスタッフの青木 秀輝さんは、あたたかい笑顔で話してくれました。

今回のギョーザプランニング

「餃子とビール」は、もう当たり前。ただ、そこにはそのお店にしかない想いが詰まっていることを今回、大田屋さんから教わりました。一人一人のお客様との距離を大切にするからこそ、お客様同士の距離感も最適になり餃子もお酒も会話も進むのですね。「久しぶりに誰かを誘って餃子で一杯やろうかな! 」と思ってくれた人がいたら、今回のプレゼンは大成功です。 呑んべえの先輩も満足してくれるといいな。