定食王が今日も行く! Vol.29

まるで肉のドラゴンボール!?とろける雌牛に感動!

渋谷駅西口から3分!

A5ランク雌牛に特化した肉ビストロ

 

新年を迎えて3週間が経とうとしているが、「正月病」に関するニュースなどを見かけ、まだまだちょっと仕事モードへのスイッチが入りづらい時期。今回は気合を入れるための馬力になりそうな肉バルの名物ハンバーグを紹介したい。

 

最近ではグルメバーガーの勢いに押されて、存在感が薄い(?)ハンバーグ。この連載ではトンカツ、餃子などある意味それだけでジャンルが確立しているものはあまり語ってこなかったのだが、ハンバーグ復権のためにも新顔を紹介したいと思う。

 

「将泰庵」は船橋に本店を構え、日本橋にも出店する人気焼肉店だ。最高級の黒毛和牛の中でも霜降りの入り具合がきめ細かい、A5ランクの「メス牛」だけを厳選して提供している。その中でも渋谷店は肉バルとして、気軽に最高品質の和牛をランチで食べられるうれしい一軒だ。

 

和牛ずくめのランチ!
名物の飲めるハンバーグを体験せよ

 

ランチメニューはすべて和牛ずくめ! 黒毛和牛カレーや自家製ローストビーフ丼、和牛炙りユッケ丼、和牛炙り鉄火丼など、豊富な肉メニューがいただける。

 

店内はカラフルな牛のペイントがある壁や、チョークアートなどで飾られており、女性同士のお客も多くみられる。カウンター席があるのでもちろん、おひとりさまの息抜きランチにもぴったりだ。

 

そしてこれが名物の「飲めるハンバーグ」。200g、300g、400gと量を選び、ソースもデミグラス、チーズデミグラス、おろしポン酢の3種類から選ぶことができる。

今回は欲張って300g、チーズデミグラスソースを選択。見よ! このドラゴンボールのような、輝くような美しいボール状のハンバーグを! 拝みたくなるような神々しい肉の玉を、箸で割ってみる。ものすごく柔らかく、ふかふか、ほわっほわというのが正しいのか、今までのハンバーグにはなかった食感だ。もちろん表面部分はちゃんと焼けており、中に肉汁を閉じ込める役割を担っている。口の中に入れると口の中の形に合わせて自在に形状が変化するほど、なめらかでしなやかな動きを見せる。これはハンバーグとは別ものではあるが、唯一無二の存在だ。

なんでも二度挽きしたことによって、この舌の上を滑るような滑らかな食感を生み出しているという。この柔らかさゆえに、ハンバーグ内の肉の密着度、濃度は濃く、口のなかで噛むというより、マッシュポテトを潰すように食べ進めていくと、肉汁が中からジワジワと溢れ出てくる。

 

個人的にはハンバーグは粗挽きも好きで、肉の食感があると満足度も高い。近年では中にチーズやフォアグラなど別の素材を入れて食感と味を楽しむ傾向だったが、ここは全く別のアプローチなのが面白い。あくまでも「飲めるハンバーグ」であり、「飲むハンバーグ」ではない、というのがポイントだ。ハンバーグの中が65℃になるように絶妙な火入れを施すことで、この「飲める」食感をキープしているのだという。

 

飲めるハンバーグ 出典:S1111さん

 

「イイニク」の日に、

飲めるハンバーグ専門店がオープン

 

実はこの「飲めるハンバーグ」、2〜3年ほど前からあるメニュー。しかしこのメニューが、あまりに人気のため、昨年の11月29日(イイニクの日)に「飲めるハンバーグ」という店名で専門店がオープンした。オニオンステーキソースや、和風おろしポン酢、トマトソース、クリームソース、自家製の燻製醤油など6種類のソースから選ぶことができるため、また違った味わいでこの、柔らかふかふか、かつジューシーなハンバーグを楽しむことができる。

 

あっという間に過ぎてしまう1月、ハンバーグで気合を入れて、良い一年のスタートを切りたい。