太めのモチモチパスタは手打ちで用意!
手打ちパスタは常時2~3種類を用意している。ボロネーゼに合わせるパスタも選べるが、しっかりとしたソースに負けないものがおすすめという。人気は卵入りのもちもちトレネッティ。パスタマシンでごく薄く延ばすことで、のどごしの良さを加え、その後、いったん冷凍をかけて水分を抜いてこしのある食感を出している。
柏原さん
だいたいのワガママに応えてくれる店なので麺も好きなものを選べますが、私はボロネーゼの場合、フェットチーネやペンネなど面積が大きくてソースと絡まりやすい麺にすることが多いです。もちもちの麺がボロネーゼソースにしっかりと絡まるのがなんともうれしい!
生パスタなので、茹で時間は短い。季節でももちろん微妙に変化するがトレネッティの場合は2分30秒ほどとか。食感が程よく残る程度に茹でてソースと和える。パスタは少量のオーダーが可能で、あれこれ食べたいゲストには、数種のパスタを少しずつというわがままも聞いてくれる。
柏原さん
ソースはデミグラスソースの味わいを基本にトマトの味をしっかりと感じることができます。牛肉の旨みに負けないソースですね。
隠れたファンが多いシンプルな「ボロネーゼ」
パルミジャーノやコショウをまとって現れる洗練された風貌。噛みしめると、粗めに刻んだ肉の旨みがじんわりと湧き出すように現れる。それでいて決して重たくないのは、トマトの酸味や甘み、香味野菜のコクがうまく生かされているから。
仕上げにしっかり炒めているので、少し波打つような手打ちパスタにこっくりとしたソースがよくからんでいる。まさに日本人が好きなミートソースのエッセンスをまとったこの逸品は、誰からも愛される廣本シェフの料理の傑作だ。少し軽めの赤ワインを添えればさらに楽しい味わいとなる。
柏原さん
ボロネーゼはどんなイタリア料理店にもあり、そのスタイルで好みかどうかがわかるので、何度か訪れる店では一度は頼んでみるのですが、肉の大きさ、量、パスタとの絡まり方も私の趣味に一致していました。ソースのコクと牛肉の旨みのバランスがよく、パスタと一緒に口に入れた時に、口中でボロネーゼの味わいが全体に広がります。