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食通が選んだ今月のおいしい料理
新型コロナウイルスの流行により苦戦を強いられていた飲食店は、少しずつ元の活気を取り戻し始めています。私たちも我慢の連続から少し解放され、おいしいものを食べて明日への活力に、そして、飲食店をより盛り上げていきたいですね。
そこで、グルメ情報に精通している方々に、今月いちばんおいしかったお店や料理についてアンケートを実施。「今月の一皿」「2,000円以下のお手軽グルメ」について教えていただきました。
今回は、食べロググルメ著名人の田中知之さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
田中 知之
DJ/プロデューサーとして国内外で活躍。FPM名義で8枚のオリジナルアルバムをリリースする他、多数のアーティストの楽曲プロデュース、100曲以上のRemixも手掛け、東京2020オリンピック開閉会式、パラリンピック開会式では音楽監督を務めた。食通としても知られ、DJツアーで培った全国各地を網羅する情報量の多さから、各界著名人からの信頼も厚い。
今月のベストワン
Q. 今月行ったお店の中で〈一番おいしかった食べ物〉を教えてください
A. 「忠弥」のもつ焼き数本、カクテル、黒ビールです
コロナ禍でしばらく伺えてなかったのだが、先日久しぶりに訪問。しかし、まるで先週ぶりの来店のごとく「田中さん、いらっしゃい!」と迎えてくださり、一安心。16時の開店に間に合わなかったので、名物の透明なスープの牛のもつ煮込みにはありつけなかったが、もつ焼きはほぼ望みどおり注文できた。
ひもスタミナ、ペテンとレバーとコブクロを塩で、ツクネを塩とタレ両方で、生ピーマンも忘れずに。飲みものはこちらのオリジナルの(焼酎)カクテルに、途中から小瓶の黒ビールを注ぎ足しながら啜る通称「カッ黒」を。更にツクネを塩、タレ、生ピーマンをお代わり。無口な大将も「田中さんだよね、久しぶりだね」とお声がけくださり、なんだが申し訳ないけれどうれしい。しかし、こちらのもつ焼きの完成度、特に大将の焼き加減と塩加減は、3年前より更に進化したのではないかと思えるくらい、ビシビシにピントが決まっていた。江戸の粋な文化を感じることができるという意味では、やはり立石の「宇ち多”」とこちらが双璧と実感。また頻繁に通おうと心に誓って店を後にした。