〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

千葉たかおか(東京駅)

2023年3月、東京駅直結の複合施設「東京ミッドタウン八重洲」の3Fに「千葉たかおか」がオープンしました。「食べログ 寿司 EAST 百名店」にも選出されていた千葉市の名店「鮨 たかおか」が、東京に移転し、店名を新たに再始動することに。オーナーであり、寿司職人でもある高岡千春氏が千葉の食材にこだわった旬の料理を提供します。千葉の食材の魅力を一人でも多くの人に伝えられたらと、店名にも「千葉」の文字が入れられています。

高岡千春氏 

千葉県出身の高岡氏は、銀座の寿司店で8年の修行を積み、2012年に「鮨 たかおか」として独立を果たしました。以来、千葉の食材の豊かさを発信し続け、今回の移転オープンに至りました。千葉には銚子、勝浦、富津など、いい魚が揚がる漁港がたくさんあるにもかかわらず、その大半は東京に運ばれていくのが現状です。千葉で取れた魚はおいしいということを知ってほしいと、とことん千葉産の素材にこだわっています。同店のシャリは千葉県内に自ら水田を契約して栽培を行い、米を炊くための水は千葉の湧き水を汲み上げているというから驚きです。もちろん、調味料や日本酒も千葉県産を使用。産地が一緒であることで相性がいいという考えは「千葉たかおか」でも変わりません。選りすぐりの食材で構成されるコースは、ここでしか味わえない逸品ばかりです。

「樋長」代表取締役社長・飯田統一郎氏 

まぐろは高岡氏が絶大な信頼をおく、創業161年、まぐろの仲卸一筋の「樋長」から仕入れています。「樋長」のまぐろは、目利きに磨きをかけた確かな技術による素晴らしいものばかり。今後は年間を通じて千葉のまぐろを提供することが課題だそうです。

移転前の「鮨 たかおか」の内装

店内はカウンターの高さや高岡氏とゲストの目線の位置など、「鮨 たかおか」の状態をほぼそのまま再現しています。席数も以前と同じ6席で、土壁には高岡氏の水田の土を使用しているそうです。カウンターは、前店舗と同じ木材業者の協力のもと、新たに樹齢100年以上の三重・松阪のヒノキの一枚板で仕立てました。正面の漆のパネルは、同じサイズのまま新店舗にお引っ越し。

東京で食べられるようになった千葉づくしのこだわりの寿司。記念日などのハレの日に行ってみたい、幸せな時間を過ごせる新店です。

※完全予約制でメニューはおまかせのみ

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤明日香 写真:お店から