【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#93】「eatreat.ruci」(イートリート ルチ)
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世田谷にアーユルヴェーダ料理のお店「eatreat.ruci」が2022年12月にオープンしました。世田谷線の松陰神社前駅と世田谷駅のちょうど間くらいに位置する、細長い三角形という難しい敷地を上手に使ったお店です。
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1階はカウンター席、2階はテーブル席があり、細長い角の部分にはテイクアウト用の窓が配置され、特殊な形でありながらもそれを感じさせない雰囲気の良さが印象的。
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メニューはベジプレートとノンベジプレートがメインで、内容は日替わり。参鶏湯もありますがこちらは2人前なので2人での注文限定とのこと。この日のベジはソイミートのロールキャベツ、ノンベジはレモンチキンカレーだったので迷わず「ノンベジプレート」1,650円を注文しました。
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まず白湯が出てくるのがアーユルヴェーダ的。胃を温めて料理が出てくるのを待ちます。
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程よく温まったところでプレートが出てきました。レモンチキンカレーはシンプルなスパイス使い。野菜の粒子を感じるグレイビーにレモンの程よい酸味とほろ苦さがアクセントとなり、体がじんわりと温まるようなカレーです。
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カレーの他に副菜が里芋のギー炒め、蕪と赤パプリカ炒め、煮卵が付き、ライスも人参ライスという面白い組み合わせ。アーユルヴェーダ料理と言っても本格的なインド料理というわけではなく、アーユルヴェーダの思想と手法で作った創作料理というスタイルで、どれも優しいおいしさに仕上がっています。
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食後に「チャイ」400円(セット価格)もいただいたのですが、これが実に良い感じ。クローブの香りときび糖の自然な甘味でバランスが良く、これまた体の芯から温まるような味わいでした。
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シェフは元々TV業界で働いていた中、激務により体調を崩し、アレルギーを発症してしまったところからアーユルヴェーダの勉強を始めたそうです。飲食を通してアーユルヴェーダの思想を伝える為に新たな道に進み、フレンチのお店でも修業を積んだ後に三軒茶屋で間借りカレー店を開始。それが独立して今の店舗となったという経緯。現在も飲食店営業のみならず料理教室も継続しています。
取材時、僕の他がお客さんもスタッフさんも全員女性だったのですが、日本においてアーユルヴェーダは男性よりも女性に広く浸透しつつあるのでしょう。日本ではエステなどのイメージが強いですが元々は医療としての思想であり、医食同源の言葉があるように食べることで体調を整えるという思想も内包するものです。
ということはつまり男女問わず、食事が好きな人ほど取り入れるべき思想だとも言えるのではないでしょうか。
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朝はテイクアウトでスープやチャイ、焼き菓子などがあり、アーユルヴェーダの思想で最も重要とされる昼食がメインのお店です。
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ジャンクなものを無意識に摂ってしまいがちな現代だからこそ、古くからの思想に触れてみるのも温故知新のごとく新たな発見があるものです。難しいことは抜きにしてもカレーとチャイがおいしいということは間違いありません。プラスアルファで何だか体が癒やされるような感覚も味わえますよ。
※価格はすべて税込