食通たちが選ぶ、2022年に惚れ込んだ名店とは? 美食家としても広く知られる放送作家の塩沢航さんが選ぶ、とっておきのお店を教えていただきました。

〈2022 食通が惚れた店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続くものの、飲食業界も賑わいを取り戻した2022年。油断のできない状況は続きますが、各店が工夫を凝らし、おいしいものを届けようと努力しています。

そんな2022年に、グルメ情報を熟知した有識者が「最も印象に残った店」や、おすすめの「2,000円以下のお手軽グルメ」などをうかがいました。

今回は、食関連の番組を数多く手がける放送作家の塩沢航さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

塩沢 航

小山薫堂事務所「N35」の放送作家。1975年生まれ。師匠・小山薫堂の一番弟子にして、師匠譲りのグルメ作家としておなじみ。主な担当番組は「アナザースカイ」「オモウマい店」「有吉くんの正直さんぽ」など。「パレ・ド・Z」「リモートシェフ」など食にまつわるコンテンツも多数担当している。

2022年のベストレストラン

Q. 2022年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 「CRAZY PIZZA at SQUARE」です

ドンブラボー」の平雅一シェフが神楽坂にオープンさせた、カジュアルなピッツェリア。という触れ込みでしたが、ふたを開けてみると、厨房を任された柴田シェフが、愛してやまないイタリアの郷土料理を今風にアップデート。次から次へとぶっ込んでくる、オタク度の高い店でした。

電気窯用に生地の配合を練り直したピザももちろん素晴らしいのですが、出色は「ぶっかけピザ」。クリスピーな食感こそが正義とされてきたピザの常識を覆す、ソースの旨味をジュブジュブに吸わせた生地がまあおいしい! 季節ごとに、ぶっかけるソースが変わるのも楽しいです。

みるみんく
出典:みるみんくさん

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2022年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「フルール ド サラザン」の平日ランチ「黒と白」(1,880円)です

国産のそば粉を使ったガレットと、国産シードルの専門店。ハムやサーモン、チーズの入ったお食事ガレット(=黒)とフルーツやキャラメルの入ったデザートガレット(=白)をいっぺんに楽しめて、スープ、シードルがついて2,000円以下はお値打ち。

ナイフフォークではなく、箸で食べさせる仕立てがまだまだ馴染みの薄いガレットを身近に感じさせてくれます。おいしいものをいただくことが、日本の生産者を応援することにつながるというのも素晴らしいコンセプトだと思います。

写真:お店から

2022年のお取り寄せ

Q. 2022年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「ペリメニキッチン」の「ペリメニ」です

幡ヶ谷の商店街から1本入った路地にたたずむ「ペリメニキッチン」。その看板メニューであるペリメニを冷凍で取り寄せることができます。ペリメニは、牛豚羊などのミンチを生地で包み、ゆでていただく水餃子によく似たロシア料理。家でワインのつまみとしていただくもよし。冷凍のままパーティーなどに持っていくもよし。そのままでもおいしいのですが、スーパーで買ったサワークリームを添えると、より本格的な味わいに。

Rajah
店舗提供時   出典:Rajahさん

※価格は税込。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:塩沢航、食べログマガジン編集部