【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#91】「流しのビリヤニ STAND」

「流しのビリヤニ」として、様々な飲食店へ出向いてコラボ的にビリヤニを提供してきたシェフが日本橋本町に独立店舗を構えました。

駅名で言えば小伝馬町が最寄りですが、新日本橋や三越前、神田からも徒歩圏内と言えるでしょう。店名は「流しのビリヤニ STAND」。おにぎり専門店が1階にあるビルの2階に2022年11月、オープンしたばかりです。

店内はこぢんまりとしつつも雰囲気のあるバーのような空間。ランチはビリヤニ、夜はビリヤニのみならず小皿料理もあり、お酒も個性的なものが充実しています。

まずはランチに訪問。メニューは基本的に週替わりのワンメニューで、この週は「チキンビリヤニとライタ」1,200円でした。ビリヤニはふわふわでエアリーな米が印象的。チキンのスパイス感も良く、サラッとしたライタ(ヨーグルトサラダ)も合います。

「チキンビリヤニとライタ」

シェフは日本人なのですが現地料理感ある本格的なおいしさであり、どこでこのビリヤニを習得したのか聞いてみると、シェフの親戚にパキスタン人と結婚したおばさんがいて、幼少期からパキスタンの現地式ビリヤニを食べる機会があって大好物だったそうです。そのおばさん直伝のレシピなのだそう。つまり、現地の方が家庭で食べるビリヤニのレシピ。

日本でもパキスタン料理店は増えてきており、そんなお店でビリヤニをいただくともっとパンチがあってガツンとくるものが多いのですが、それはレストランの味だからこそ。家庭料理としてのビリヤニはもっとライトで、だからこそ日常的に食べられるテイストである場合も少なくないのでしょう。こちらのビリヤニはそれを思わせるようなビリヤニです。

また、パキスタン料理店やインド料理店だと1人前とは思えない程の大量なビリヤニが出てくることも少なくないですが、こちらは程よく1人前というのも良いです。こういうニーズ、確実にありますから。

気に入って後日、今度は夜に訪問してみると、この日のメニューは「マトンビリヤニ」1,500円。

「マトンビリヤニ」

他にも小皿料理があったのでその中から「ひよこ豆のスパイスサラダ」400円を注文。コリアンダーシードが爽やかに弾けるサラダであり、前菜としても、ビリヤニと一緒に食べる副菜としても機能するものでした。

「ひよこ豆のスパイスサラダ」

メインのマトンビリヤニはライタのみならず紫玉ねぎとレモンも付いてきて現地感がさらに高まります。骨つきマトンがゴロッと入ったビリヤニはやはりふわっとエアリー。マトンのパンチがあるので以前食べたチキンよりは濃厚さを感じますが、それでも重くはないのが面白いです。ライタと紫玉ねぎをのせ、レモンを搾って食べれば爽やかさも増します。

とにかく米のフワフワ感が印象的で、シェフにお米について聞いてみると特に一つの銘柄にこだわらず、使う食材によって合う米を変えているんだそうです。今回のマトンとチキンに関してはたまたま同じお米だったようですが、他のパターンだとどうなるかも気になります。ビリヤニワンメニューでも通い甲斐があるということです。

ディナーメニュー

流しのビリヤニとしての活動は今後も続けつつ、拠点となるこちらの店舗では、ランチメインの営業を基本とし、週末の夜にはスパイスに合うお酒と軽いビリヤニや小皿料理、時には豪華な材料や高級なスパイスを使ったスペシャルなビリヤニを出すことも考えているとのこと。今回いただいたチキンとマトンはどちらもオーセンティックなものでしたが、創作系ビリヤニのレシピもあるということで、今後の動きにも注目していくべきお店だと言えるでしょう。

ビリヤニ好き、お米好きは要チェックです!

※価格はすべて税込

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/