サラダを食べているような爽やかな食べ心地のスモークサーモン

「ル・ヴァン スモークサーモンマリネ」1,280円/レギュラー、780円/ハーフ。写真はレギュラー

彩りが鮮やかな「スモークサーモンマリネ」。肉厚でみずみずしいスモークサーモンと、マリネした紫タマネギなど野菜もたっぷりで、まるでサラダのようなサンドイッチ。酸味のあるルヴァン種のパンとの相性も抜群だ。

サンドイッチはワンハンドで食べられるように紙袋が添えられている

サンドイッチはオーダーを受けてから作るので、パンはパリッとし、野菜はシャキシャキしている。少しスパイスが利き、ほのかに薫香が立ちのぼるサーモンはトロッと柔らかい。添えられているサワークリームとレモンのソースが秀逸。レモンのフルーティーな酸味が生きていて、サーモンのコクのある味わいを深めてくれる。

フランス版チキンカツサンド! コルドンブルーのサンドイッチ

左:「クロックムッシュ」780円/レギュラー、480円/ハーフ、右:カンパーニュ「コルドンブルー」980円/レギュラー、580円/ハーフ。写真はいずれもハーフ

パリのカフェでお馴染みのホットサンド「クロックムッシュ」。クロックムッシュには食パンが使われるのが定番だが、「サン ド グルマン」ではプレーンなカンパーニュを使用。食パンの耳にあたる表皮がカリッと香ばしい。

ひと味違うのはパンだけではない。2層になったハムとチーズは食べ応え抜群。シェフお手製のベシャメルソースもミルキーで、トロリととろけるチーズと共に食欲をそそる。

テイクアウトは箱に詰めてくれる

「サン ド グルマン」には、他にはないオリジナルメニューがある。その一つがコルドンブルー。コルドンブルーとは薄く叩いて伸ばした鶏胸肉でハムとチーズを包んで揚げたもの。これをマスタードソースを塗ったカンパーニュでサンド。いわばフランス版チキンカツサンドだ。

クセのないしっとりと柔らかいパンがカリカリに揚がったチキンカツを包む。熱々をほおばると、中からハムとチーズがトロリ。ハフハフとかぶりつけば、病みつきになるおいしさだ。このほか、パン生地にフリカッセという鶏のクリーム煮を包んで揚げた、フランス版カレーパンのような総菜パンもある。

フレンチテイストの付け合わせも見逃せない

プレートに使用している黒い石板がはめ込まれた木の板は特注。切り子のグラスもおしゃれ

イートインでは、すべてのサンドイッチにポムピュレ(ジャガイモのピュレ)とスープがサイドディッシュとして添えられる。サンドイッチの種類によっては、オリジナルのバターやソースも付き、まるで小さなコースのようなプレートだ。

「フレンチの付け合わせの定番であるポムピュレは、ぜひセットに添えたかったんです」と語る星シェフ。ピュレのふんわりとクリーミーな食感は、丁寧にジャガイモを裏ごしすることから生まれる。フランス料理の技量を問われる一品だ。

小さいサイズながらこだわりのスープ

スープには旬を感じて欲しいと季節ごとの素材を使用。この日はシルクスイートというサツマイモ。ハーブやスパイスを利かせたポタージュは、サツマイモのねっとりした甘さを和らげ、奥深い味わいに。今後は、スープ以外にもスフレなどフレンチテイストを感じさせる一品を添えていきたいのだそう。

まだまだ進化し続けるフレンチサンドイッチ

まだまだ“挟んでみたい”フランス料理があるんですと語る星シェフ

スイーツ系では、バター風味たっぷりのクロワッサンにアイスクリームをサンドするアイスクリームサンドなどスイーツファンの胸をときめかせるようなサンドイッチもある。

テイクアウトして、近くの公園のベンチでスカイツリーを眺めながらランチを楽しむのも良し。新しいおいしさを発見しに出かけてみてはいかがだろう。

※価格はすべて税込です。

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取材・文・撮影:小田中雅子