ドーナツブームはまだまだ続く

全国のドーナツを食べ歩くドーナツ探求家の溝呂木一美さん。今回は東京のドーナツの中から、2020年以降にオープンしたおすすめのドーナツ店を教えてもらいました。まだまだドーナツブームは終わらず! 新しいドーナツ店が続々とオープンしています。

教えてくれる人

溝呂木一美(みぞろぎひとみ)
ドーナツ探求家・イラストレーター・デザイナー・手芸愛好家。国内外で年間500種類以上のドーナツを食べ、自身のブログや各種SNS、テレビやラジオ、雑誌、Webメディア等でも情報を発信。著書に『私のてきとうなお菓子作り』(ワニブックス)、『ドーナツのしあわせ』(イースト・プレス)、『ドーナツの旅』(グラフィック社)。いろいろ制作ユニット「スタジオ・ソラリス」所属。

1. FRECKLE donuts

橘瑞希
FRECKLE donuts   出典:橘瑞希さん
 

溝呂木さん

今までありそうでなかった“フレンチクルーラー専門店”が、2024年7月にオープンしました。生地には国産小麦の「キタノカオリ」と「十勝のかおり」、コクがあってクセがない相模原産の「昔の味たまご」を使用。高い技術を持ったパティシエによる、小麦の香りや卵の旨みが豊かで特別なフレンチクルーラーとなります。ジュワッとしたやわらかな食感で、揚げた香ばしさ、卵の風味がたっぷりです。特に、キャラメルカスタードにスパイスをきかせた「キャラメルエピス」454円は、必ず食べたいオリジナリティあふれる一品です。

なかなか珍しいフレンチクルーラー専門店 出典:橘瑞希さん

2. Donuts Jockey 

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Donuts Jockey   出典:hrk___desuさん
 

溝呂木さん

「ドーナツ盤」とは、直径17cmのシングル・レコードのこと。「ちょっと1曲、食べていかない?」という誘い文句で「レコードショップのようなドーナツショップ」が誕生しました。ドーナツの商品名は1970年代以降の名曲のタイトルになっており、音楽好きならピンとくるものばかり。国産の小麦粉を使い、表面はカラッと軽く香ばしく、中はし〜っとりともっちりなめらかな口どけのイーストドーナツをベースに18種類のフレーバーがそろいます。さまざまなシーン、気分によって選ぶ楽しさがあります。多くの人に好まれそうな安定感のあるドーナツで、お土産や差し入れにしても喜ばれそうです。どの味を食べるか迷ったら、1曲聴くつもりで、好きな曲を選びましょう。

とうふぴょん
こちらは「FIRST LOVE」350円   出典:とうふぴょんさん

3. オスカーワイルド

atsuroudo
オスカーワイルド   出典:atsuroudoさん
 

溝呂木さん

「サロメ」などで知られるアイルランド出身の作家、オスカー・ワイルドの名前を冠し、すべて植物由来の原材料で作られたプラントベースドーナツのテイクアウト専門店です。「クラフト」「リッチ」「オールドファッション」の3タイプの生地を用意しており、それぞれ違った特徴のある食感なので、食べ比べをするとドーナツの奥深さを感じるでしょう。特に「クラフト」は、全粒粉を用い、気泡が大きく、やわらかで“むちゅむちゅ”とした独特のもっちり感が印象的です。卵や乳製品を使っていなくても物足りなさはなく、風味豊かで、見た目も華やか。プラントベースフードを食べてみたい人にもおすすめです。

プラントベースのドーナツ
プラントベースのドーナツ   写真:お店から

4. セサミストリートマーケット 

まいやんの食べログ
セサミストリートマーケット   出典:まいやんの食べログさん
 

溝呂木さん

「セサミストリート」は、1969年にアメリカで子ども向けテレビ教育番組として登場して以来、世界各国で長く愛されています。池袋にある「セサミストリートマーケット」は、“世界初”のオフィシャルストアで、グッズ売り場の他、アメリカンダイナー風のカフェを併設しており、おなじみのキャラクターをモチーフにしたとってもかわいいドーナツを食べることができます。エルモの赤色、クッキーモンスターの青色など、鮮やかな色で見事に再現されていますが、ドーナツのコーティングに使うグレーズは無添加とのこと。フルーツなどの風味が生かされています。大きくて、ふわんふにゅっ、もっちりとしたイーストドーナツをベースとしており、グレーズもドーナツ生地もハイクオリティー。イベント性と満足度が高いドーナツです。

かー0422
「クッキーモンスター」「エルモ」各520円   出典:かー0422さん