山本さんお気に入りのコーヒー&合わせて楽しみたい各種フード

厳選されたスペシャルティコーヒーを緻密な技術で抽出

専用の機械で湯量や時間を計測しながらハンドドリップ
 

山本さん

定番のコーヒーは酸味と甘さのバランスがとれた中浅煎り。ソフトな口当たりなのでデイリーで飲むのにちょうどいいです。ブラジルの豆らしくナッツ系のチョコレートフレーバーも香ります。

コーヒー豆に使用しているのは、蔵前にある気鋭の焙煎所「LEAVES COFFEE ROASTERS」が手掛けたシングルオリジン。取り扱い状況によって農園等が変わるので、オーダーごとに個性や用途に合わせて挽き具合を細かく変えており、蒸らし時間や抽出温度にも気を使う。非常に丁寧なハンドドリップ以外に、エスプレッソ、エアロプレス、コールドブリューなどのメニューも揃える。

「ハンドドリップ」BRAZIL(NATURAL)HOT 550円

ホットコーヒーやホットティーに使用されているマグカップはハンドメイドの磁器。有機的な曲線が印象的で、まるで彫刻作品のようである。こちらはアメリカ・バーモント州にある陶芸スタジオ「Dust and Form(ダストアンドフォーム)」による「TONER」オリジナルの限定品だ。

夏をイメージした爽やかなスイーツ「ライムクランブル」

「ライムクランブル」650円

酸味のある浅煎りのコーヒーと合わせるのにおすすめなのが、ライムを贅沢に使用したスイーツ。イギリスの伝統的な菓子レモンカードをアレンジしたオリジナルレシピで、フレッシュな酸味を利かせたライムカード、バニラビーンズたっぷりのクリーム、ザクザクのクッキー生地を組み合わせたものだ。コーヒーの酸味を打ち消し、チョコレートのようなニュアンスを強調させるといった味の変化が面白い。

レモングラスやライムピールの爽やかな香りも夏に合う

ニューヨーカーの定番ランチ「チキンオーバーライス」

「ランチセット」1,500円(チキンオーバーライス単品1,200円+ドリンクのセット)

昼食で人気の「チキンオーバーライス」は、ベビーリーフ、トマト、レタス、アボカドなど、ふんだんに野菜を使った健康的な一皿。クミンやコリアンダーといったスパイスが香るプルドチキンは、105℃のオイルで6時間ほど鶏肉を煮込んだもの。しっとりとしながらホロホロに崩れる絶妙な食感にヨーグルト&レモンの手作りソースが絡み合う。ジャスミンライスはふっくら、日本人好みの食感に炊き上げられているのもポイントだ。

ランチセットのオーダーは11〜15時の限定

ほどよくスパイシーな味付けがたまらない「ミートパイ」

「ミートパイ」480円、「カフェラテ」ICED 550円

タコス風スパイスで合挽き肉をメキシカンに仕上げたパイも評判だ。何層にも折り込まれた生地はサクサクとした軽い食感で、ジューシーな具材の魅力を引き立てる。ナイフとフォークで上品に食べるのもよいが、テイクアウトして目黒川沿いを散策しながら味わうのにも丁度よい。

ミートだけでなくエビを具材にしたパイにもファンが多い

ここはフード、ドリンク、空間、小物、そこで働くスタッフまで、さまざまな要素であふれている場所。にもかかわらず、それを押し付けない、感じさせない自然な空気が流れている。カフェ巡りが趣味の人、おいしいコーヒーを探している人、プロダクトデザインに興味がある人、クリエイティブな刺激を求めている人、卓球好きの人にだっておすすめだ。どう過ごすかは十人十色。懐の深いダイバーシティな雰囲気が、今の東京を象徴する「都会らしいカフェ」なのである。

※価格は税込。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:佐藤潮
文:佐藤潮、食べログマガジン編集部