〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

NOMURA SHOTEN(東京・蔵前)

2022年5月にバーテンダー野村 空人氏が構える初の実店舗として、タチノミ・リカーショップ「NOMURA SHOTEN」が、台東区三筋にオープンしました。新御徒町駅と蔵前駅からそれぞれ徒歩5分ほどの場所で、このエリアは現在「東京のブルックリン」とも呼ばれています。隅田川が近くに流れ、カフェや雑貨店、レストランなど、リノベーションされたお洒落な建物が集まっている下町の注目のスポットです。ものづくりの職人も多く住んでいて、伝統と新しい文化が入り混じる魅力的な地に「NOMURA SHOTEN」は溶け込むように誕生しました。

写真:お店から

オーナーである野村氏は、21歳で単身渡英、ロンドンで7年間バーテンダーとして活躍したのち帰国。「FUGLEN TOKYO」にて数々の賞を受賞、その後兜町ホテルK5のバープロデュースをはじめ、カクテル・ドリンクのメニュー開発やディレクションを数々手掛けてきました。昨年合同会社土海空を立ち上げ、 “バーとドリンクを通して食の多様性を拡張する”というビジョンのもと様々な展開を進めています。

野村氏の「これまで自分がプロデュースしてきたお酒を実際に手に取れる場として、また世界中からセレクトした思いの詰まったお酒をカジュアルに楽しめる場として、誰もがふらっと立ち寄れる店になって欲しい」という願いのもと、野村氏だからこそ作れる “人とお酒のあらたな接点” を提案しています。

写真:お店から

店舗デザインは、FUGLEN TOKYOなどを手掛けてきた福田 和貴子氏が担当。元々倉庫だった躯体を活かしたインダストリアルな世界観の中、周囲を囲えるテイスティングカウンターを店内に配することで、誰もがフラットにお酒を楽しめるシーンを演出しています。店内はシックでゆったりとした雰囲気で、のれんをくぐれば、早い時間からお酒を飲みたい気分に。

写真:お店から

店内では野村氏自身がプロデュースしたボトルドカクテル「A(B)Vation+」をはじめ、首里最古の蔵元として知られる瑞穂酒造が主宰するラムづくりプロジェクト「ONERUM」による 「Single Island Series」、宮崎県・松露酒造や鹿児島県・大山甚七商店の焼酎各種他、国産・海外産問わず野村氏がセレクトする高品質で希少な酒類を販売。厳選したクラフトビール、ナチュラルワインなども販売予定だそうです。オンライン販売と実店舗販売を掛け合わせることで、コロナ禍で改めて見直されている家飲みのアップデートを推奨しています。

写真:お店から

珍しいお酒の並ぶ店内の棚から気になったボトルを選び、カウンターでトニックやソーダ割など、おすすめの飲み方を提案してもらったり、自分の好みを伝えて選んでもらったりと、知らないお酒との出会いも楽しみのひとつ。

角打ちスペースで楽しめるフードメニューもツマミから軽食まで、お酒と相性の良い魅力的なメニューが揃っていて、ついつい長居してしまいそう。

写真:お店から

ホテルk5内のレストラン「caveman」のヘッドシェフ熊取谷 准氏が監修する「豚の角煮のバオ」(850円)、「焼き野菜とナッツソースのパオ」(850円)はワンハンドで食べられて、お酒を飲みながら食べやすいのがうれしいですね。青唐辛子がアクセントの「鶏胸肉とポテトサラダの生春巻き」(900円)や、お酒が進むこと間違いなしの「マグレ鴨のハム」(800円)もおすすめです。

写真:お店から

バーに行くのには少し緊張するけれど、色々なお酒を知りたい、飲んでみたいという時にちょうどいい「NOMURA SHOTEN」。角打ちというよりは、日常的に楽しめる気軽なバーのような存在になりそう。道を挟んだ斜め向かいには昔ながらの銭湯「三筋湯」があり、風呂上がりに一杯飲むのもオツですね。

※価格は税込。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:佐藤 明日香