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「相乗効果が素晴らしい」とラーメン王が絶賛した個性派二郎インスパイア!
豚とトマトが見事に融和した一杯「トマティーナ」の秘密
小林さん
二郎インスパイアのラーメンをベースにトマトを加えることで、うま味の相乗効果が生まれています。非常においしくて満足度が高かったです。野菜、にんにく、あぶらといった基本の無料トッピング以外に、トマティーナ用の辛揚げ、バジルが用意されているのもポイント。とくに辛揚げは、味だけではなく食感のアクセントにもなる非常に優秀な具材です。辛いものが苦手じゃなければ、ぜひ試してみてください。
トマトはさっぱりとした酸味が特徴ではあるが、じつは「グルタミン酸」といったうま味成分も豊富な食材。ラーメン王が言うように、豚肉などに含まれるうま味成分「イノシン酸」との相乗効果がある。この2種類を組み合わせ、うま味を何倍にも強く感じられるよう仕上げつつ、香りや甘みといった細部までバランス良く調えているのが「トマティーナ」のスープだ。イタリアンらしい特徴的な香りは、オリーブオイルでニンニクを炒めて出したもの。隠し味として蜂蜜なども使用しているという。
通称「豚」と呼ばれるチャーシューには腕肉を使用。赤みが多い部位であるため、硬くならないよう細心の注意を払いつつ弱火で2時間ほど煮込んでいるという。ほろっと柔らかながら、しっかりと弾力もある絶妙な食感。そのまま食べても肉々しくておいしいが、トマトスープに絡めるとなお絶品だ。
神田さんのバランス感覚が反映されている王道の二郎インスパイア!
小林さん
普通のラーメンも非常にレベルが高いです。醤油を利かせつつ軽く乳化したスープ。そのスープを良く持ち上げるがっしりとした食感の自家製極太麺。これをワシワシと食べるのがたまりません。トッピングの豚の柔らかさと噛み応えもまたいいです。しっかりと完成されている二郎インスパイア。二郎系好きも満足すること間違いなしです。
スープは豚肉などの素材を、寸胴からはみ出るほど贅沢に投入して煮込んだもの。二郎系好きは「どのくらい乳化しているのか」をスープの指針とすることが多い。強火で沸かせば豚の脂が混じり「乳化」した白濁スープとなり、じっくり弱火でうま味を引き出せば半透明の「非乳化」系となる。「麺屋 神工」の場合は、適度に乳化させたものだ。
麺の食感を「ごわごわ」などの擬態語で表現するのも二郎系ならでは。製麺に使用される一般的な小麦粉より、皮部分が多く含まれるオーション小麦を使用し、加水率を低めに仕上げることで、この独特の食感が生み出されている。「麺屋 神工」の場合は、ごわごわ感を大切にしながら「むちむち」とした弾力も。スープにおいても麺においてもバランスを重視しながら個性も出す、作り手の神田さんの好みがよく分かる仕上がりだ。
「まぜそば」や限定メニューなど選択肢はいろいろ。多種多様なトッピングも楽しめる!
小林さん
まだ私は食べていないのですが、季節ごとに提供している限定メニューがあるのも魅力的です。「まぜそば」も気になっていて、とくに無料トッピングのガリマヨに惹かれています。カロリーの取りすぎが気になる人に向けたサプリ「ナシナシ」が用意されているのも面白い。いろいろと選択肢が用意されているのが、またうれしいですよね。
小麦の香りを活かした自家製麺を味わうなら「まぜそば」がおあつらえむき。基本的な味付けはあえてシンプルになっており、トッピングで味変を楽しむ趣向だ。無料トッピングだけでも味が詰め込まれているため、まるでパフェでも食べているかのような満足感。ちなみにラーメン王が気になっているというガリマヨは、細かく刻んだニンニクを練り込んだ特製マヨネーズだ。
すでに提供は終了しているが、キムチ入りの二郎インスパイア「キムティーナ」や「昆布水の塩生姜つけめん」など季節の限定メニューもオリジナリティにあふれている。「うちのラーメンは量が多いから、最後まで楽しんでもらいたくて試行錯誤をしています」と神田さん。他店との差別化のための工夫というより、あくまで「お客さんのため」という気概が伝わる。その旺盛なサービス精神が、多くのファンを獲得しているなによりの理由なのだろう。