TOKYO HIP BAR

Vol.10 あの有名人のキープボトルを飲むロマン。

 

大人の密かな楽しみ、

ボトルキープという共犯関係。

 

ボトルキープをするというのは、お酒飲みにとってのひとつの憧れ。お気に入りの店でお気に入りのボトルを置いておくというのは、そのバーにいつでも行ける言い訳を手にしたようで、心躍るものです。その楽しみもよいものですが、ボトルキープにはもうひとつ、シェアするという楽しみがあります。知り合いのキープボトルで飲ませてもらうというのは、その場にいないその人と時間を共有しているような、ちょっとした共犯関係でつながっているような、そんな気分にさせてくれます。

 

 

 

そんなことが、著名人達とできてしまうという画期的なシステムを生み出したのが中目黒高架下のレストラン「パビリオン」です。キープボトルのリストには、藤井フミヤのテキーラ、VERBALのゴールドラム、堀江貴文のウイスキー、などミュージシャンや実業家、またファッション界、建築界で活躍する方までずらり名前が並びます。俳優でありダンサーの森山未來のペルノーはその雰囲気になるほど、と思ったり、建築界の大御所、伊東豊雄さんがバカルディのゴールドラムであったら、同じく建築界若手のホープである石上純也さんも同じくバカルディのゴールドラムであったり、それぞれの方の趣味嗜好や人間関係などが垣間みられるのもおもしろいところです。

 

 

有名人のボトルを飲むのに必要な

専用通貨、ROMANとは?

 

このキープボトルはレストランのお客様なら誰でもオーダーできるのですが、その通貨はなんと専用通貨の「ROMAN(ロマン)」。愛をテーマとするパビリオンだけでしか使えない通貨があり、このROMANでないと頼めないメニューが存在します。「ラブロマン酒―あの人のボトルキープ―」というメニューの、この著名人ボトルキープは1ROMAN(3 ROMANS=2000円から購入可)。あの人のことを思い浮かべながら飲む一杯は普段とは違う味わいがするはずです。

 

気持ちが乗ってきたらぜひ一緒に試してほしいのが0ROMANで楽しめる「男は恥ずかしく女は嬉しい読み物」というメニュー。こちらをオーダーするとスタッフが封筒に入った手紙を渡してくれます。そこにあるのは、往年の作家達のラブレター。相手の名前が空欄になっていて、同伴の女性、または男性に対してラブレターが読めるというものです。一緒にいる相手に読むのもよいですが、ボトルキープをシェアさせていただいたあの人の名前を当てはめて読んでみるのもまた一興です。

 

日々増えているパビリオンの著名人達のキープボトル。小樽に入っているため、時間が経つと味わいも変化していきます。新しい人を探すもよし、お気に入りの人の樽を時間をあけて飲むもよし。あの人のキープボトルを飲むという贅沢をぜひパビリオンでご体験を。