海老チャーハンの魅力
チャーハンと言えば、ご飯と具を炒めるだけで、家庭でも簡単に作れる料理のイメージですが、味付けはもちろん、具材や火力によって大きく違いの出る奥深い料理。特にお店のチャーハンは、強い火力と、お店のオリジナルの味付けで、真似のできない味を楽しむことができます。パラパラ系か、しっとり系か、シンプルな中でもお店の個性が光るチャーハンですが、今回はその中からさらに「海老チャーハン」にスポットを当ててみました。他の料理との食べ合わせもよく、海老ならではのプリプリの食感と、ご飯とのマッチングは最高です。淡いピンク色と卵の黄色が混ざり合う、きれいな見た目も食欲を誘う、都内のおいしい「海老チャーハン」をご紹介します。
はずせない！ 安定の町中華
三久飯店（祐天寺）
1968年創業の「三久飯店」は、祐天寺に住む人なら知っている人気の中華料理店です。若者から高齢の方まで幅広い世代に人気で、店内は清潔感があり居心地のよい雰囲気です。ラーメンの種類も多く、ボリュームのある定食も8種類ほどあり、リーズナブルにお腹を満たしてくれる料理がたくさんあります。
こちらの一番人気はなんと言っても「えびチャーハン」（900円）です。シンプルなチャーハンに周りがカリッとした海老が、これでもかと言うほど沢山のっています。見た目のインパクトに圧倒されますが、しっとり系のチャーハンは、お米が一粒ずつふっくらしていて、口の中でほぐれる食感が絶妙で優しい味です。一緒に提供されるスープはほど良い塩加減で、サラッとしていて、チャーハンの味を引き立てます。
■食べログレビュアーのコメント
『はい！優勝！どうですか！このビジュアル！
チャーハンの上には数えきれない程の小海老が乗っています！えび以外の具材は、卵、ネギ、グリーンピース。パラパラでもしっとりでも無く、もっちりとした仕上がりのチャーハン。小海老は素揚げに近いくらいカラッと炒められていました。』（コショラーさん）
鶏舎（チイシャ）（池尻大橋）
池尻大橋に1991年に開業した老舗中華食堂「鶏舎」は、夏限定の「冷やし葱そば」が名物のお店です。どのメニューを頼んでもおいしいと、何度も通う常連さんが多く、昼も夜も賑わっています。ランチタイムは行列ができるので、時間をずらして行かれることをおすすめします。
「鶏舎」の「海老チャーハン」（950円）は、 しっとりめのお米に大ぶりの海老が6個のっていて、サッパリとした味付けです。チャーハンだけでもおいしいですが、他のお料理とも相性よく楽しめる一品です。
■食べログレビュアーのコメント
『前回食べて非常に美味しかった海老チャーハン。
無性に食べたくなったので、1ヶ月ぶりにまた食べにきました。プリプリの海老が乗ったチャーハンは、旨味がしっかりと付いており、かつ濃すぎない絶妙なラインを攻めています。ここ最近で食べたチャーハンの中でもかなりハイレベルな一品です。』（Yuta_0911さん）
中華 ちんとう（西荻窪）
西荻窪駅から徒歩5分、60年に渡り地元の人達に愛されている「ちんとう」は、チャーハンと餃子が看板メニューの中華料理店です。シンプルな白い立て看板が店頭に立っていて、店内は家に帰ったような素朴な雰囲気です。メニューには、普通のチャーハン（小450円、並650円、大780円）を筆頭に、玉子チャーハン（700円）、かにチャーハン（900円）、えびチャーハン（900円）、五目チャーハン（900円）と、5種類のチャーハンがあり、チャーハンが人気なのは一目瞭然です。
ご飯がパラパラしつつ、しっとり感もあるという、バランスのいい「えびチャーハン」は、油控えめで女性にもうれしい一品です。どことなく懐かしい素朴な味わいで、人気の「焼き餃子」（430円）と一緒に注文するのもおすすめです。
■食べログレビュアーのコメント
『エビチャーハン900円。ドーム型に盛られたタイプ。
チャーハンはこう言うスタイルの盛りでなくっちゃね。
たまに皿の上にザッとぶちまけた様なチャーハンが出て来るとちょっとだけ落胆してしまう。ここのはその辺をしっかりクリアしていた。
素晴らしいことだ。エビは後乗せタイプ。具はエビの他に、玉子、ネギなどで構成されている。レンゲをサクッとチャーハンに差し込み掬い上げ口一杯に熱々のチャーハンを頬張る。ああ、美味しい。しみじみ美味い。
炒め方は、シットリ系寄り。脂を纏った米粒からは芳ばしい香りが立ち上り食欲を激しく増進させてくれる。味付けがまた、実にいい。
町中華系あるあるの、旨味調味料のジャンク感溢れる味付けに、玉子の黄身の生み出すコクが上手く融合していたのだ。香味野菜のネギから引き出される香りも必要不可欠な魅力の１つになっていた。
エビはぷりっぷり、噛む度に滲み出る甘みが良い感じだ。』（ハシ・キクさん）
中国名菜処 悟空（銀座一丁目）
銀座一丁目駅から徒歩5分にある「中国名菜処 悟空」は、デカ盛りチャーハンで有名なお店です。もちろん通常メニューも豊富で、良心的な料金設定は銀座という立地ではうれしいかぎりです。夜の定食メニューやセットメニューもあって、どれもボリュームたっぷりで、おいしいと評判です。
ランチのチャーハンは普通盛りで500g（780円）、中盛り750g（＋100円）、大盛り1kg（＋200円）、特盛り1.5kg（＋300円）です。食べきれなかった場合は持ち帰りパック代（500円）がかかるので、お腹と相談して注文したほうが良いですね。
しっとりしたご飯に、ふわっとした卵をたっぷりまとった「えびチャーハン」は海老がたっぷり入っています。刻みネギの食感が良いアクセントになって、シンプルながら飽きの来ないおいしさです。
■食べログレビュアーのコメント
『たぶん、油をたくさん吸っているのでしょう。ご飯がてかっています。でも、一口食べたら、脂っこくない。卵が小さく均等にご飯にまざっているのではなく、ご飯とご飯の間に入っているといった感じ。ご飯とご飯の間に空気がいいバランスで入っているようで、食べた感触は「ふわっ」です。こんな炒飯、食べたことない。お寿司で言うと、しゃりとしゃりの間に空気を含ませてふんわり握るという、あれですね。あの炒飯版のような感じです。味付けは、塩と旨みがちょっと濃い目。疲れているときには余計においしく感じます。』（kazs59さん）
萬来園（大井町）
1974年創業の「萬来園」は、大井町で大人気の中華料理店です。家族経営でアットホームな雰囲気の町の中華屋さんという雰囲気ですが、夜は全国の食通が集まるほどの高級中華料理店という、二つの顔を持っています。お昼時はいつも行列が絶えず、お客さんのほとんどがチャーハンを注文するそうです。営業時間が12時～13時と短いので、時間に余裕を持って行かれることをおすすめします。
カウンターのみの店内では、目の前の厨房で調理するところが見られます。「萬来園」の「エビチャーハン」（1,000円）は徹底的に水分を飛ばした油っぽくないパラパラのチャーハンで、素揚げした海老が惜しみなく入っています。ここでしか味わえない、独特のご飯の食感と、優しく深みのある味わいは、並んででも食べに行きたくなります。
■食べログレビュアーのコメント
『丁寧に丁寧に空気を送り込んで炒め上げていく。この調理作業は一見の価値がある。魂を込めて作っている。味付けはスープ、塩、胡椒だったと思う。
やがて僕のエビチャーハンが出てきた。一口食べて、何だこれはと思う。これがぱらぱらの炒飯だという炒飯。究極のぱらぱら。ぱらぱらの極み。米の一粒一粒がそれぞれ別個に完成された料理という感じ。えびもごろごろ入っている。味はスープのシンプルな味。味付けよりもぱらぱらさにびっくりして感心する炒飯。本物のFried Rice。素晴らしい。長く続けていただきたいと思う。』（さんどがささん）
