ランチの「ミニ会席」は、夜の会席の献立をリーズナブルに提供

丁寧な盛り付け、これも浅野さんの料理には欠かせない。

同店を代表するランチメニューの「和牛ビーフシチュー」と「銀鱈粕漬膳」と並んで、多くの人が注文するのが「ミニ会席(3,300円)」だ。小鉢、お造り、焼物、温菜ご飯、味噌汁、香の物、デザートが付いている。内容は、夜の会席の献立と同じものを一部選び、昼のミニ会席としてリーズナブルに提供している。

また最近、期間限定の旬の素材をふんだんに使ったお膳がランチメニューに加わった。今の時期は「寒鰤つくし膳(1,980円)」だが、春には山菜や筍の膳がお品書きに登場する予定。さらに海老、蟹、帆立、白身魚が入った「海鮮ぞうすい(1,320円)」も、この冬からスタートしたランチメニュー。出汁の味が癖になる、体に優しい一品だ。

ランチは連日、満席になるので予約がおすすめ

9席のカウンターは、ランチの営業スタートとともにいっぱいになってしまう。

カウンター9席の同店だが、「ゆっくり食事をしてもらいたい」という浅野さんの思いから、ランチでも7、8名なら貸し切りの相談にのってくれる。浅野さんらしい、うれしい配慮だ。

「食べたら気持ちが温かくなるような料理だけを出す。そしてなるべく素材の輪郭がわかるような料理を提供したい」という浅野さんの思いがランチにもしっかり詰まっている。最近はそんな浅野さんの人柄と、料理に魅せられたリピーターが増え、ランチの時間も「只今、満席です」の札が表にかかることも少なくない。

せっかく浅野さんの料理を楽しみに浅草に行くのなら、席を事前に予約して、ゆっくり昼食を楽しみたい。

※価格はすべて税込

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

※本記事は取材日(2021年11月26日)時点の情報をもとに作成しています。

取材・文:谷口素子(grooo)
撮影:松村宇洋