〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

さざれ(東京・駒場東大前)

栃木和牛の炭火焼きと蕪の炊き合わせ 写真:お店から

2025年9月、目黒区駒場の落ち着いた住宅街の一角に、季節の食材を使ったおまかせコースを楽しめる日本料理店「さざれ」がオープンしました。住所は非公開。看板も控えめで、外観の目印は小さな表札のみ。知る人ぞ知る一軒として、静かに暖簾を掲げています。

店主を務めるのは髙村信之氏。京都の老舗日本料理店「京料理 木乃婦」で料理の基礎を学び、東京・都立大学の「八雲茶寮」、中目黒「HIGASHI-YAMA Tokyo」では料理長を歴任。さらに銀座「HIGASHIYA GINZA」で販売されている折弁の開発にも携わるなど、日本料理の現場で経験を重ねてきました。次なる一歩を模索する中で縁がつながり、自身の店として「さざれ」を開くことになったそうです。店名は「しゃれ」の語源になった「晒れ(され)」と「戯れ(ざれ)」を合わせた造語。四季折々の食材を日本の行事や暦に合わせて調理し、現代の日本料理だけでなく、日本文化に根付く郷土料理や精進料理、洋食などを交えた遊びがある料理を色々楽しんでほしいという髙村氏の思いが込められています。

4席のみの客席 写真:お店から

店の場所は、以前から髙村氏と親交のあった飲食店の移転をきっかけに紹介された物件。自分で店を構えるなら「一人一人のお客様と丁寧に向き合える空間にしたい」と考えた同氏は、カウンター4席のみという潔いスタイルを選択しました。都心からのアクセスも良く、静けさの残る駒場という立地は、自身の理想と重なったといいます。

店内に足を踏み入れると、落ち着きと温もりを感じる空間が広がります。髙村氏が育った埼玉県・安行の赤松盆栽を配し、額縁には浮世絵を3枚展示。日本料理の基本にある「走り・旬・名残」をテーマに、季節ごとにしつらえを変えているそう。存在感のある昔ながらの箪笥がどこか懐かしく、肩の力が抜ける居心地の良さを演出しています。

北海道本ずわい蟹の蒸し寿司 写真:お店から

席は17時と20時の2部制。料理は「おまかせ料理」16,500円のみ。旬の食材を軸に、メニューは毎月更新。今、この瞬間にしか味わえない料理が、一皿ずつ丁寧に供されます。

岩手産牡蠣の牡蠣フライ 写真:お店から

本ずわい蟹のうまみを堪能できる「北海道本ずわい蟹の蒸し寿司」や、セロリがアクセントとなった特製ソースで味わう「岩手産牡蠣の牡蠣フライ」など、奇をてらうことなく素材の持ち味を引き出す構成は、髙村氏が積み重ねてきた経験の確かさを感じさせます。

江戸前玉子焼き 写真:お店から

コースの中で定番として登場するのが、江戸前らしい甘みを備え、香ばしい焼き色をまとった玉子焼きです。濃厚醤油ベースの玉子焼きは、大根おろしと共にさっぱりと。

塩むすび 写真:お店から

締めには、海苔とご飯だけで仕立てた塩むすびが用意されます。おむすびのあての多彩な自家製の常備菜は、お酒のお供にもぴったり。派手さはありませんが、ご飯やお酒、そして食後のお茶に至るまで、心地よい時間が途切れることなく続く構成が印象的です。

料理と向き合い、季節と向き合い、そしてゲストと向き合う。「さざれ」は、静かな環境の中で、日本料理の本質を改めて感じさせてくれる一軒です。日常を少し離れ、季節の移ろいに耳を澄ませたい夜に、訪れてみてはいかがでしょう。

食べログレビュアーのコメント

AJドットコム
コブダイ、鰆、白甘鯛の刺身   出典:AJドットコムさん

『オープンしてすぐに注目していた日本料理のお店。
店主曰く和食、郷土料理を提供しているとのこと。
目立たない隠れ家と呼ぶに相応しい場所にあります。

16,500円コース
■鱈の白子 白味噌
しっかりとした味。ゆずの香りもいい。
■香箱蟹 ちぢみほうれん草 金柑 蟹の出汁ジュレ
蟹美味しいけど卵を揚げているのが斬新。
■カマスの飯蒸し 九条ネギ
熱々の餡がかかっていて美味しかった。九条ネギの食感と香りもいい。
■きのことセリの沢煮椀
郷土料理で野菜ときのこの出汁が美味しい。
■岩手産 牡蠣フライ 牡蠣セロリソース
牡蠣とセロリのソースが絶品。
■コブダイ、鰆、白甘鯛の刺身
神経締め藤本純一さんの魚。昆布締めしていないのに旨味がすごかった。
■鱧の刺身
鱧を刺身で食すとは珍しい。
■あん肝 秋茄子の蕎麦味噌田楽
蕎麦味噌美味しかったのでたっぷりつけました。
■江戸前玉子焼き 濃口醤油
シンプルに美味い。ご飯のおかずになる玉子焼き。
■栃木和牛の炭火焼き 蕪クレソン ハネシタ シンシン
火入れも良くてとても美味しかった。白米も出していただけたのが嬉しかった。
■ジャコししとうご飯
■なめこと下仁田ネギの味噌煮込みうどん
■塩むすび ※米は秋田のさきほこれ
■ご飯のお供(鮭、梅干し、おかかなど)
■黒ゴマ 大学芋

愛媛の漁師さんから直接仕入れている魚も素晴らしいです。
全国の美味しい食材を使った郷土料理もあり、緩急のある味付けでバラエティに富んだ愉しい料理でした。
店主の人柄、提供するスピード、心地よくてあっという間の時間でした。
持ち帰りの海苔弁も美味しくいただきました。

2ヶ月後にもまた予約して再訪することになりました。
これからが楽しみです』(AJドットコムさん)

サウスブルー黒足のサンジ
栃木和牛の炭火焼き   出典:サウスブルー黒足のサンジさん

『高級住宅街の駒場東大前にあるこちらのお店。

大々的にお店の営業の知らせることなく、
ひっそりと営業している、まさに隠れ家。

今年1番のお店でした。
料理、店主の人柄100%の接客。居心地も良く最高でした。
コースは16500円。
カウンター4席の二部制となってるようです。

料理は一皿一皿に店主のこだわりが感じられる。
この価格でこのパフォーマンスのお店はそうそう無いでしょう!』(サウスブルー黒足のサンジさん)

※価格は税込。

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

文:佐藤明日香