アラカルトメニューでシェフが吟味した素材の力を知る
「サカエヤさんの熟成肉食べ比べコース」を軸にして、追加でアラカルトメニューを組み合わせるのがマッキー牧元さんのスタイル。熟成肉以外にも「サカエヤ」から届く豚肉を使ったパテ ド カンパーニュや、藤原シェフの実家で育てられた有機野菜を使った一品など、素材を活かした料理が揃っている。肉料理を堪能してお腹いっぱいになってしまう人も多いというが、ぜひ〆のパスタまでぜひたどり着いてほしい。
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パテ ド カンパーニュは、三重県伊賀市にある農業高校で育てられた「愛農ナチュラルポーク」を使用。ストレスフリーの環境で育った豚肉の上品な風味を活かし、ハーブやスパイスは最小限に抑えている。実家で採れた野菜のピクルスを添えて。
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マッキー牧元さん
パテ ド カンパーニュのキレイな味わいに、食べる度に驚かされます。香りの強いスパイスや酒の使用はは最小限に留めて、ピュアな肉の風味を活かしているのがシェフならでは。手切りで粗ミンチにした豚バラ肉と鶏ナンコツを使ったごつごつした食感も好みです。
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淡路島にある「淡路麺業」の生麺で作るパスタ。太めの麺はもっちりして、麺自体に風味が感じられる。そこにチーズとバターの濃厚な風味が絡まり、後を引く味わいに。
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マッキー牧元さん
羊チーズの豊かな香りと発酵バターのコクをソース代わりにした、シンプルで潔い一品。リッチな風味とモチモチとして存在感のあるパスタの相性も抜群です。もう満腹かな?と思っても、このパスタの香りを嗅ぐとまたお腹がすくんですよ。
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一皿300gだが、女性客がひとりで完食することも珍しくないそう。仔羊のミルキーな風味と炭火の香りが重なり、自ずとワインが欲しくなる。
シェフが惚れ込んだ熟成肉の炭焼きをはじめ、吟味した素材とそれを活かすための調理と味付けが施されたメニューの数々。どれも後から思い出しては、また食べたくなるような力強い味わいを持っている。上質な肉料理でお腹を満たしたくなったら、この店に行かずにはいられないという話にも納得だ。
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マッキー牧元さん
大きい塊のまま焼いているので、肉の中に旨みがぎゅっと詰まっています。口に含むと仔羊らしいミルキーな香りの後から、肉らしい深い風味がどんどん広がってきます。噛めば噛むほどふくらむ味わいをみなさんにも体験してほしいですね。
※価格はすべて税込です。
※本記事は取材日(2021年11月22日)時点の情報をもとに作成しました。
※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。
※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。
撮影:橋本正樹
文:HIRATA、食べログマガジン編集部