4. 独自の郷土料理とワインとシェリーが揃う大人のスパニッシュバル「タウラ」(下北沢)

店主の髙橋翔太さんは、バスクの星付きレストラン「スベロア」のほか、恵比寿の「ティオ・ダンジョウ」や神楽坂の「エル・カミーノ」で研鑽を積んだ人物。“日本の食文化とスペイン料理の融合”を信条に、本場のレシピを日本人に受け入れやすい味わいに仕上げています。

オーダーした料理に合わせ、スペイン産のワインやシェリーを絶妙にセレクトしてくれるのでペアリングも感動モノ。カタルーニャ語で「テーブル」を意味する店名の通り、ゆったりと大きなテーブルやカウンターで落ち着いて食事を楽しむことができます。

えだこねこ
岐阜県産 夏鹿のロースト   出典:えだこねこさん

大木「下北沢にあって、大人がゆったりと楽しめる都会的なスペイン料理店です。実力派シェフが繰り出す料理は、メニューを眺めるだけでもワクワクします。ワインも充実しているので、ふらっと一杯とタパスという使い方もできます」

5. 名店の系譜を受け継ぐアットホームなインド料理店「マロロガ バワン」(新井薬師)

新井薬師の情緒ある商店街に佇む小さな食堂。高幡不動の「インド食堂アンジュナ」や南インド料理専門店「エリックサウス」といった名店で学んだ店主の礒邊和敬さんと、フレンチやイタリアンレストランで調理経験のある妻の麻由さんが営みます。

昼はカレー中心のメニューで、トマトの酸味とグリーンチリを利かせた「バターチキン」は、これまで敬遠していた人にこそ食べて欲しいという自信作。夜はスパイス料理やタンドール料理、つまみが豊富に揃い、“飲めるインド料理”を存分に堪能することができるでしょう。

全部のせプレート 撮影:カレーおじさん\(^o^)/

大木「ありそうでなかった、“飲めるインド料理店”です。少なめのポーションなので様々な料理とお酒を楽しみ、締めにカレーという極楽をぜひ堪能してほしいと思います。本物のバターチキンが食べられる数少ないお店でもあるので、必食です」

東京のレストランを深く知ることができる愛蔵版!

今号で創刊から20年を迎えた『東京最高のレストラン』。東京のレストランの歴史を見続けてきた食のプロである、マッキー牧元さん、小石原はるかさん、森脇慶子さん、松浦達也さん、浅妻千映子さん、横川潤さんがセレクトし、実名で評価。さらに座談会で語り尽くすという独自のスタイルを貫いています。

『東京最高のレストラン』(ぴあ株式会社)

3月31日に発売された2021年版は、新型コロナウイルス感染症の影響で4ヶ月遅れての発刊となりましたが、記念版にふさわしい充実の内容に。今回ご紹介した5軒を含む「今年の注目店」19軒に加え、55軒のニューオープン店、各ジャンルのここ1年の動向と最高のレストランの数々をご紹介。

「メンバー一同、改めてレストラン愛を強く思いつつ、熱く語り、執筆しています」(大木さん)

創刊号での各ジャンルのベストテン「プレイバック東京最高のレストラン」も掲載しています。さらに、かつてのメンバー“美食の王様”こと来栖けいさんと寿司評論の第一人者として知られる早川光氏もゲストとして参加。来栖さんは巻末の座談会「レストランはどうなるか」で、早川さんは寿司の頁のお店の解説で、変わらぬ切れ味を披露しています。

レストランの検索にはもちろん、座談会は読み応えもたっぷり。よりレストランを楽しむことができるでしょう。東京のレストランの現在・過去・未来を知ることができる愛蔵版の一冊です。

取材・文:外川ゆい