【カレーおじさん \(^o^)/の今月のカレーとスパイス】2021年3月を振り返る

今月からプチリニューアルとなった本連載。カレーのみならず、スパイス料理やスパイス自体にも注目していこうということで、それにちなんだお店のご紹介となっています。

スパイスやハーブを使用した水煮やカレー炒飯でデトックス効果も期待できる、スパイス料理の宝庫である中国・雲南料理専門店。辛いだけではない旨辛にこだわった、カレー専門店シェフが手掛けるまぜそば専門店。オーセンティックとモダンの見事な使い分けが光る、スリランカ料理の隠れた名店。スパイスとしてのそばの可能性を感じることができる、絶品創作スパイスカレーそばの店。

以上4軒のご紹介です。僕はカレーおじさん\(^o^)/ですからカレーは欠かさないスタンスは保ちつつも、カレー主体だとなかなか取り上げにくいお店もご紹介できる形になりましたので、これからも本連載をよろしくお願いします!

【第1週のカレーとスパイス】「雲南カレーチャーハン」とは? スパイス料理の宝庫・中国雲南料理専門店で味わう旨辛メシ「中国雲南料理 御膳房 六本木店」

昨今カレーなのかカレーじゃないのかという料理も増えてきており、さらに言えばカレーというくくりで考えない方が自然に楽しめる料理もありますから、より柔軟にスパイスを使った料理をご紹介できればと思っております。とは言え僕はカレーおじさん\(^o^)/。カレー的なものは確実に入れていきますので、カレーフリークの皆様も引き続き楽しんでいただければと思っております。

リニューアル1回目にご紹介するのは中国の雲南料理です。六本木の「中国雲南料理 御膳房」で色々と食べてきました。

雲南省は広大な土地を誇る中国の中でも南西部に位置し、ラオスやミャンマーの隣に位置します。タイもかなり近い場所であり、このあたりの料理文化のグラデーションが感じられて非常に面白い地域なのです。薬膳感のある料理が多く、スパイスやハーブ、そしてキノコの産地として名高い場所であり、スパイス料理が沢山あります。

「山伏茸と雲南ハムの煮込み」

まず最初にいただいたのは「山伏茸と雲南ハムの煮込み」2,980円。山伏茸は別名ウサギ茸ともいわれる、白い球状の茸。一見茸には見えないのですがクセもなく、独特の食感が楽しく、栄養価の高い茸です。これを細かく刻んだ雲南ハムと合わせて炒め煮した料理。スパイスや調味料による甘味と辛味、きのこやハムの持つうま味が融合していておいしいです。

「和牛と野菜の辛味煮」

続いて「和牛と野菜の辛味煮」2,980円。こちらは四川料理として有名な水煮の雲南地方版。水煮という名前ですが辣油煮と言った方が日本人には分かりやすいかもしれません。唐辛子と花椒の辛さと痺れの相乗効果で食欲が増進。和牛の優しい甘味と野菜の食感が合わさってインパクトのあるおいしさです。四川の水煮ほどは辛さが強くないかなと思いながら唐辛子を食べてみるとこの唐辛子自体がおいしい! そしてやっぱり辛い(笑)。辛い物好きにはたまらない料理です。

「雲南チャーハン」

カレー的なものが出てこないじゃないかと思った方、ご安心ください。最後にいただいた「雲南チャーハン」1,680円を分かりやすく説明すると、パイナップルカレー炒飯なのです。パイナップルの器に入り、具としてもパイナップルが使われた炒飯。これはタイ料理店でも時折見かける料理なのですが、タイにも近い雲南地方だからこその料理だと言えるでしょう。

しっとり系の炒飯には甘すぎず酸っぱすぎない絶妙なパイナップルと雲南ハム。カレーパウダーで炒められ、懐かしさと珍しさを同時に感じられるような味わいです。タイ料理店では何度かパイナップル炒飯を食べていますが、個人的にはこの雲南スタイルのパイナップルカレー炒飯の方が好きだと感じました。

食後は中国茶でお口さっぱり

中国料理ということでお茶も豊富。お酒と一緒に楽しんでも良いでしょう。高級店なのでお値段は少しお高めですが、それ以上の満足感を得られるお店です。中国のスパイス、ハーブ料理として注目の雲南料理。未体験の方は是非一度食べに行ってみてください。

※価格はすべて税抜

※本記事は取材日(2021年2月28日)時点の情報をもとに作成しています。