大規模な再開発にともない、しばらくこの地を離れていた大人たちから再びの注目を集める街・渋谷。だけど、いざ来てみたら食事処に迷ってしまうというケースもしばしば。そんな、“シブヤお久しぶり組”の迷える大人たちのため、「食べログ グルメ著名人」で渋谷区初のCEO(Chief Eat Officer)を務める小宮山雄飛さんに渋谷の新&定番グルメスポットを両方教えてもらっちゃおう! というこの連載。
[新]編9回目となる今回は、渋谷で注目の新スポットに登場した「海南鶏飯食堂5 MIYASHITA PARK店」をご案内します。
【大人の渋谷メシ・新編】第9回「海南鶏飯食堂5 MIYASHITA PARK店」
今回ご紹介する渋谷の新グルメは、今年オープンしたMIYASHITA PARK内の話題のレストラン「海南鶏飯食堂5 MIYASHITA PARK店」。シンガポールチキンライスの専門店、僕も大好きなお店です!
飲食店にブランドショップなど、話題のお店が集結する「MIYASHITA PARK」。渋谷の最新スポットのひとつです。
その3階の飲食街にあるのが、海南鶏飯食堂5 MIYASHITA PARK店。新店といっても、元々2003年に麻布十番にオープンした、日本におけるシンガポールチキンライス人気の火付け役とも言える超人気店。満を持しての渋谷駅周辺への初出店というわけです。
何を隠そう、僕が生まれて初めてシンガポールチキンライスを食べたのも、こちらの麻布十番本店。僕にとってシンガポールチキンライスといえば海南鶏飯食堂なのです!
MIYASHITA PARK店は、シンガポールのボタニックガーデンを連想させる、植物で溢れる内装がまた気持ち良い。
雑誌のようなお洒落なメニューブックで、お目当てのチキンライス食べたい欲がさらに上がります。ということで、注文はチキンライスと鶏スープ(ランチではセットになります)。
さらにチキンライスが来るのを待つ間のお楽しみがこちら。
紙のテーブルクロスがチキンライスの食べ方の説明書になっているのです。初めての人は、まずはこちらを読んで予習しておきましょう!
さらに面白いのは、こちらになんとチキンライスを自宅で作れるレシピまで載せてあるのです!
ちょっとしたことですが、チキンライスを日本に広めたいという熱い思いと、レシピを公開してもお店の味は守られるという強い自信を感じます。そうこうしているうちに、チキンライス登場!
こちらが海南鶏飯食堂のシンガポールチキンライス「海南鶏飯」。 チキンとライスの盛り付けに、3種のソース・パクチーと見た目のバランスも完璧です。
見るからにジューシーでおいしそうな鶏肉は、それ自体は実にあっさりした上品な味付け。
そこで登場するのが、定番の3種のソース。
- 甘醤油
- 生姜ソース
- チリソース
このトリオがとにかく絶品! あっさり上品な鶏肉にこのソースを絡めると、一気にシンガポールチキンライスの独特の味わいになるのです。
フォークとスプーンを使い、鶏肉を一口大にカット。
甘くてコクがある中国醤油と、エスニックな風味の辛味ソース、フレッシュ感のある生姜ソースを好きなだけ付けて、鶏肉の旨味も入ったライスと一緒にスプーンでぱくり。これがホントにおいしいのです!
ソースはおかわり自由(ランチタイムはライスもおかわり自由)なので、好きな分量でどんどん混ぜ合わせて、さらにパクチーを混ぜるもよし、鶏肉にかぶりつくもよし、後は各自好きなようにシンガポールチキンライスを楽しみましょう!(鶏の旨味が詰まったスープがまた絶品なので、合間のスープも忘れずに)
とチキンライスをすっかり堪能したところで、シンガポールチキンライスの専門店でありながら、ほかの一品料理もおいしいのがこちらのお店。せっかくなら、チキンライス以外も楽しまないと損です!
ということで、注文したのは僕の大好物「蟹のブラックペッパーソース炒め」。ぷりっぷりの蟹爪に、甘辛い特製ブラックペッパーソースがたっぷりかかった人気メニューです。
お行儀悪く、素手で取ってぱくり。
蟹の甘味と風味がブラックペッパーの辛味と相まって、絶妙なおいしさ。残ったタレは、蒸しパンやライスと一緒に食べると、これがまたたまりません。
チキンライスと同じくシンガポールの人気メニューである「土鍋ラクサレマック」。
干しエビとココナッツミルクがベースのスープは、まったりとした食感が魅力。オリジナル配合のスパイスの香りもたまりません。
米粉で作られた太めの麺とこってりスープの相性が抜群。あっさりとしたチキンライスと対照的に、濃厚な味が魅力です。
シンガポールチキンライスのおいしさはもちろん、それ以外のシンガポール料理も絶品な海南鶏飯食堂。一人でもカップルでも家族とでも、ぜひ食べに行ってみてください。
さらに……
海南鶏飯食堂ではチキンライスのテイクアウトも始まりました。
あえてお店で食べずに、テイクアウトして1階上の宮下公園の芝生の上で食べるお客さんもいるんだとか。良い天気の日には、そんな楽しみ方もおすすめです。
※店内メニューはすべて税抜、テイクアウトメニューは税込価格