【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#198】「バンブー チェ」
リトルカトマンドゥとも呼ばれ、日本一のネパール料理激戦区である新大久保駅周辺のエリアにおいて、今年最注目の新店舗といえば2024年10月22日にオープンした「バンブー チェ」ではないでしょうか。
週末の夜ともなるとネパール人で溢れかえるほどの人気。かなり広いお店なのですが、予約が無いと入れないこともあるそうです。
知らずに行ってみたら満席で諦めようと思ったのですが、知人のネパール人が来ていて席を空けてくれました。その知人によれば「ここは今日本に住んでいるネパール人の間でも一番話題になっているお店」とのこと。そんなこともあってか、数十名のネパール人客に囲まれていただく本格ネパール料理は異国情緒を全身で感じることができるものでした。
「サマエバジセット」1,500円は軽食おつまみセット。マトンチョイラ(焼いたマトンのスパイスマリネ)が程よい辛さと食感でレベルが高いです。真ん中にはチウラ(ネパールの干し米)が盛り付けられていますが、これには「アルタマ」500円がよく合います。アルタマとは発酵筍のスープカレー的な料理。
チウラはそのままポリポリと食べてもおいしいのですが、アルタマをかけてしばらく置きながらまわりのおかずを食べ、しんなりしたところで一緒に食べるのが僕は好きです。
「スチームモモ」599円も定番のネパール料理ですが、添えられたソースはゴルベラコアチャール(ネパールのトマトソース)のみならず辣油的な唐辛子オイルもあしらわれ、それが個性となっていてよりおいしさが増しました。
後日改めてランチに訪問。ランチはすぐ近くに見える山手線を眺めながら、ゆったりとした時間が過ごせます。
看板メニューの「バンブースペシャルセット」はライスにすると1,300円、ディド(ネパールのそばがき)を選ぶと1,500円なのですが今回はライスで、選べるカレーはチキンとマトンにしました。ダルとご飯とアチャールもおかわり可能とのこと。
いわゆるダルバートなのですがこのダルが実においしい。ジンブー(ヒマラヤの葉ニンニクとも呼ばれるハーブ)やクミンが利いていて滋味深く、やさしいテイストでありながらしっかりと印象に残る味。
チキンカレーやマトンカレーはオーセンティックなネパールのククラコマスでありカシコマス。チキンは骨付き、マトンは皮付きでワイルドなおいしさです。
副菜もそれぞれおいしく、器も他ではなかなか見られない個性あるもので見栄えも良し。近隣の他のネパール料理店と比べると価格は少し高めですが、それにも納得の満足感を得られます。
夜メニューには日本ではなかなか食べられないサプミチャ(水牛の骨髄胃袋包み揚げ)などもあり気になりましたが売切れで食べることができず。これはまた日を改めて行かねばなりません。
在日ネパール人の間で話題となるだけあってレベルが高くディープで正統派のネパール料理を楽しめる新店舗です。
こんなお店が誕生するのもここが日本のカトマンドゥと呼ばれる場所だからこそですね。
※価格はすべて税込