下北沢にフォカッチャの店、白金高輪には麻婆でワインを飲む店

学芸大学の人気イタリアン「リ・カーリカ」系列の新店がオープン

10月15日、下北沢の小田急線線路跡地の複合施設「ボーナストラック」に「カッチャ カッチャ」がオープンしました。学芸大学の人気イタリアン「リ・カーリカ」などを手掛ける堤亮輔さんの株式会社タバッキの新店で、フォカッチャやフリットと共にワインやコーヒーを楽しめます。
カウンター4席、テーブル16席、テラス6席に立ち飲みスペースと自由度の高いレイアウトで、犬同伴もOK。店名はカトラリーの「カチャカチャ」という音に、人や文化、街が混ざり合う心地よい喧騒を重ねたものだそう。アンティパストミストとフリットミストを盛り合わせてもらいましたが、お日さま農園の野菜やオリーブの鹿肉詰めなど充実の内容。グラスワインがどんどん進みます。9種あるフォカッチャからは、山利のしらすがたっぷり入ったビアケッティを。ボリュームも味も満足で、ランチにもぴったりでしょう。ひとりでも満足感の高い一軒です。

ビアケッティ

チーズを削る「ワインのための麻婆豆腐」が話題の中華ビストロ

10月2日、白金高輪にオープンした「Wine&Bistro 禾の宏」は中華をワインと楽しむお店。オーナーシェフは、名古屋の中華「晁隆房」で修業後に上京し、フレンチの名店・西麻布「Takumi」でスーシェフを務め、さらに中華の最高峰「茶禅華」を経た経歴の持ち主。初台の間借りでのランチ営業を経てこちらに。
料理は中華が中心ですが、面白いのは「ワインのための麻婆豆腐」。スパイスを工夫し、最後に熟成したパルミジャーノ・レッジャーノを目の前でたっぷり削ることで、まるでフレンチの煮込み料理のような独特のおいしさに仕上がっています。確かに赤ワインが飲みたくなる味。ご飯と食べる王道の「〆の麻婆豆腐」もあります。ソムリエの資格も持つシェフが選ぶワインはグラスで約20種と豊富。ワインだけ、食事だけの利用もOKです。修業経験を生かした料理がこれからどんどん登場すれば、より面白い一軒になりそうです。

ワインのための麻婆豆腐

渋谷のジャンルレス立ち飲みと、西麻布の使える和食

人気大衆酒場グループによる新感覚の立ち飲み店

9月26日、渋谷に「ヒグルディ ピグルディ」がオープンしました。「大人気(おとなげ)」「嚔(アチュー)」などの人気大衆酒場を手掛ける砂田健太さん・康太さん兄弟の株式会社PEOPLE TASTEが、同グループの立ち飲みフレンチ酒場「C’est ouf(セウフ)」をジャンルレスな立ち飲みへとリニューアルした一軒です。ちなみにセウフのシェフ・熊谷友宏さんとは、一緒に新たな本格フレンチを準備中とのこと。
お酒は200種もある焼酎と、約20種のグラスワインがそろいます。ずらりと並んだ焼酎をジャケ買い感覚で選ぶと、新しい出会いがあって楽しいはず。7種が一皿にのった「あて盛り」は、八寸のごとき充実ぶりで酒が進むこと間違いなしです。渋谷の酒カルチャーをけん引するグループだけあって血の通った店作りがうまく、オープン10日で早くも3回通った客もいるとか。

あて盛り
あて盛り   写真:お店から

「銀座うち山」出身シェフによる和食店が西麻布にオープン

9月25日、西麻布には和食店「boost」がオープンしました。花光雅丸さんの株式会社ビーグルが手掛ける「居酒屋以上、料亭未満」を掲げる30席のお店です。料理長は、人気店「銀座うち山」出身の新田龍生さん。
カウンター、テーブル、個室と席がそろい、修業先で学んだ焼き胡麻豆腐などをアラカルトで味わえます。料理は60種以上が3桁の価格から並ぶ一方、松茸や毛蟹といった高級食材、3万円台からのボトルワインもあり、幅広いニーズに対応。特に会食などに使い勝手のいい一軒でしょう。

焼き胡麻豆腐
焼き胡麻豆腐   写真:お店から

※価格はすべて税込

教えてくれた人

大木淳夫
『東京最高のレストラン』編集長 
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社入社後、日本初のプロによる唯一の実名評価本『東京最高のレストラン』編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に『キャリア不要の時代 僕が飲食店で成功を続ける理由』(堀江貴文)、『新時代の江戸前鮨がわかる本』(早川光)、『にっぽん氷の図鑑』(原田泉)、『東京とんかつ会議』(山本益博、マッキー牧元、河田剛)、『一食入魂』(小山薫堂)、『いまどき真っ当な料理店』(田中康夫)など。 好きなジャンルは寿司とフレンチ。現在は、食べログ「グルメ著名人」としても活動中。2018年1月に発足した「日本ガストロノミー協会」理事、「料理レシピ本大賞」特別審査員も務める。『東京最高のレストラン2026』が2025年12月に発売。同年10月に初の著書『50歳からの美食入門』(中央公論新社・中公新書ラクレ)を出版。ポッドキャスト「いま行くべき店、死ぬまでに行くべき店」も放送中。

文、写真:大木淳夫