〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!
シチリア料理 神楽坂Ragusa(東京・飯田橋)

2026年9月、飯田橋駅から徒歩3分ほどの場所に、シチリア現地で学んだ技法をベースに、日本の旬の食材を組み合わせた料理を楽しめる「シチリア料理 神楽坂Ragusa(ラグーザ)」がオープンしました。シチリアの食文化を大切にしながら、日本ならではの素材や感性を取り入れた、独自の料理を提案する一軒です。

オーナーシェフの水上公太氏が料理の世界に飛び込んだのは25歳のとき。それまではトヨタ自動車で「プリウス」の設計に携わっていましたが、料理への思いから転身を決意したそう。調理師学校で学んだ後、イタリアへ渡り、シチリア島カルタジローネにある星付きレストラン「Ristorante Coria」などで修業を積んだとのこと。帰国後は岐阜でシチリア料理店「Osteria Caltagirone」を開業し、約9年間にわたって営業。現在も同店を営みながら、カンノーロ専門店の展開や、美濃焼とイタリアの感性を融合させた器づくりにも携わってきました。料理にとどまらず、シチリアの食文化や暮らしの魅力を日本に伝え続けてきた水上氏が、新たな舞台として選んだのが神楽坂です。

シチリアで感じたのは、料理のおいしさだけではない、食卓を囲む時間の豊かさだったそう。そうした体験を日本でも伝えたいと考え、料理に日本の食材や和の感性を取り入れた店づくりを目指しましたとのこと。
神楽坂を選んだ理由にも、シチリアとのつながりがあります。昔ながらの路地や建物が残り、華やかさの中にもどこか懐かしさが漂う街並み。その空気感が、シチリアの古い街並みや、そこで暮らす人々の温かさと重なって感じられたといいます。「神楽坂に、小さなシチリアをつくりたい」。そんな思いが、この場所で店を開く決め手になりました。

店内は全8席。カウンター4席と4名用のテーブル席を備え、大通り沿いにありながら、入口から少し奥まった場所に設けられているため、街の喧騒を離れてゆっくりと過ごせます。イタリアの地図が飾られた空間には、自然とイタリアの話題で会話が弾むような雰囲気も。高級感を備えながらも堅苦しさはなく、普段の食事からデート、記念日まで、さまざまなシーンで利用できます。

料理は、シチリアらしい食材や調理法を生かしながら、日本の旬を織り交ぜたもの。まず味わいたいのが、同店のスペシャリテ「本マグロの最中 シチリア前菜盛り合わせ」3,500円です。旬の魚介に柑橘やケーパーなど、シチリア料理を象徴する要素を組み合わせ、香ばしい最中に仕立てた一品。和の食文化を思わせる最中と、地中海らしい素材や風味がひとつになり、Ragusaならではの世界観を表現しています。

パスタのおすすめは「赤海老とピスタチオのパッケリ」3,500円。シチリアを代表する食材である赤海老とピスタチオを組み合わせ、食べ応えのある大きなパッケリにソースをしっかりと絡めています。赤海老の濃厚なうまみと甘みに、ピスタチオの香ばしさが重なり、シチリアらしい味わいを存分に楽しめる一皿です。

メインには「A5和牛ランプのロースト」4,500円を。赤身ならではのしっかりとしたうまみが魅力のA5ランク和牛のランプ肉を、低温で丁寧に火入れして仕上げています。季節のキノコやトリュフなど、その時季の食材を組み合わせることで、素材の持ち味を引き出した一皿に。前菜やパスタとはまた異なる、シェフの火入れやソース使いへのこだわりを感じられます。
より深く店の魅力を味わうなら、コース料理もおすすめ。なかでもシチリアコース 12,000円は、全8品で構成される贅沢なコースです。スペシャリテの最中仕立ての前菜から旬の魚料理、A5和牛のグリル、そしてコース限定のラビオリまで、季節の食材や厳選素材を用いた料理が続きます。素材の香りとうまみを引き出す低温調理や、料理ごとに工夫を凝らしたソース使いも見どころです。

コースでしか味わえない「伊勢海老を包んだ手打ちラビオリ」は、伊勢海老の濃厚なうまみを手打ちパスタの生地に閉じ込めた一皿。もちっとした生地を噛むたびに、海老の豊かな風味が広がります。手仕事の丁寧さと、素材のおいしさを引き出すシェフの技が感じられるスペシャリテです。

料理とともに楽しみたいのが「シチリアワインのペアリング」。少量5,500円、通常8,000円の2種類が用意され、泡・白・オレンジ・赤など、料理に合わせて選んだ5種類のワインを味わえます。シチリア料理とその土地のワインが織りなす相性を楽しみながら、一皿ごとに広がる味わいの変化を堪能できます。
シチリアで培った経験を礎に、日本の旬や和の感性を重ね、料理からワイン、器、空間に至るまで、その魅力を伝える「シチリア料理 神楽坂Ragusa」。本格的なシチリア料理を楽しみながらも、肩肘張らずに過ごせるのが魅力です。神楽坂の一角に生まれた小さなシチリアで、豊かな食事の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
食べログレビュアーのコメント

『◾️本マグロ最中 カポナータ パネッレ:香ばしい最中の食感と本マグロの旨み、野菜の甘みを感じるカポナータが絶妙に重なります。続く「ハモ ンドウィヤ」は、ハモの繊細な味わいにンドウィヤのスパイシーなアクセントが加わった印象的な一皿。
◾️伊勢海老 ファゴッティーニ:伊勢海老の濃厚な旨みを楽しめる贅沢な一品。パスタ料理の「トリュフ トレナレッリ」は、豊かなトリュフの香りが広がり、食欲を一気に引き立ててくれます』(あゆろぐ(東京・神奈川・東北)さん)

『A5和牛は、脂の少ないランプを低温調理でロースト。断面は端から中心までほぼ均一なロゼ色。火を入れすぎず赤身の水分を残しているから、しっとり柔らかい。
A5=脂ドーン、ではなく、肉そのものの旨みを楽しませる方向なのが良い。
そしてペアリングも面白い』(YuYu.さん)
※価格は税込、2名分
※ディナーのみサービス料10%



