〈食べログ3.5以下のうまい店〉

グルメなあの人にお願いして、本当は教えたくない、とっておきの「3.5以下のうまい店」を紹介する本企画。今回、餃子のスペシャリスト・塚田亮一さんが教えてくれたのは、ワインとの相性が抜群のユニークな食材使いが魅力の餃子専門店。
おひとりさまにもおすすめ! アレンジ餃子を少量ずつ楽しめる一軒

巷では「おいしい店は食べログ3.5以上」なんて噂がまことしやかに流れているようだが、ちょっと待ったー!
食べログ3.5以上の店は全体の3%。つまり97%は3.5以下だ。
食べログでは口コミを独自の方法で集計して採点されるため、口コミ数が少なかったり、新しくオープンしたお店だったりすると「本当はおいしいのに点数は3.5に満たない」ことが十分あり得るのだ。
点数が上がってしまうと予約が取りにくくなることもあるので、むしろ食通こそ「3.5以下のうまい店」に注目し、今のうちにと楽しんでいるらしい。

JR関内駅北口から徒歩約5分。横浜スタジアムや中華街からほど近い場所にある「横浜 PARTY GYOZA」は、“餃子×ワイン”をコンセプトに、2022年6月にオープン。以前、東京・神保町で「餃子バル 餃子の花里(けり)」を8年間営んでいた店主が、住まいの近くに移転する形で始めた同店は、店名こそガラリと変わったものの、前店からの顧客が今も訪れるほど支持を得ている。
現在は、月〜金曜のランチ営業と、17〜23時の夜営業の2部制。特に夜の時間帯は、早い時間からの1軒目利用や、横浜スタジアムで観戦後の人たちが訪れる2軒目利用などで終始にぎわいを見せている。ちなみに現在の食べログ点数は3.33(2026年8月時点)。

白いのれんをくぐった先の店内は、ナチュラルな色合いでまとめられたカジュアルなバルのような雰囲気。手前には一人でも入りやすいカウンター席、奥にはグループ利用できるテーブル席がゆったりと配置されている。


塚田さん
神保町でお店を営んでいた頃からのお付き合いです。店主・浦崎さんの餃子を初めて食べた時「餃子はこんなふうにワインと楽しむこともできるんだ」と驚きました。特にトリュフ餃子は香りのインパクトが強く、ワインとの相性も抜群でした。横浜に移転した今も、変わらず通っています。
いろんな餃子を“パーティー”のように楽しんでもらいたい

餃子好き、ワイン好きが高じて、会社員を辞めて餃子店を起業した浦崎さん。そのルーツは、子どもの頃から食べてきた母の味だとか。
「もともと餃子好きになったのも、母の餃子がとてもおいしかったから。会社員時代に100店舗以上いろんな餃子を食べ歩いたり、自分でも家で皮から手作りしたりして、あらゆる餃子を試してきました。その中で、結局自分が一番おいしいと思うのは、母が作ってくれていた“肉々しい”食べごたえのある餃子だったんです」(浦崎さん)


そんな母の味をもとに浦崎さんが考案した餃子は、皮はやや厚みのあるもっちり系、餡は粗挽き豚肉がメインでニンニク不使用、下味はしっかりめ。これをベースに、ワインのアテになる意外な食材を組み合わせたアレンジ餃子が同店の看板商品だ。

現在の餃子のラインアップは、定番とアレンジを合わせて10種類。ほぼすべての餃子が2個から注文できるので、いろんな種類を少しずつ食べたいという人にはうれしい構成だ。
「“餃子パーティー”のように、いろんな味を楽しんでもらいたいという思いを店名に込めています。ワインはうちの餃子に合わせたうまみ・渋みが濃いめのガッツリ系をそろえているので、迷ったときは気軽にお尋ねください」と浦崎さん。


塚田さん
定番の餃子にとどまらない遊び心が魅力です。奇をてらっているのではなく、餃子とワインを一緒に楽しむ料理としてきちんと成立しています。おしゃれなバルのようでありながら気取った感じはなく、仲間とにぎやかに餃子を楽しむことができる一軒。また、ゆったりとしたカウンターがあるので一人でもふらっと入りやすく、カウンター越しに店主からそれぞれの餃子に合うワインを教えてもらうのが、私のおすすめの楽しみ方です。