出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている！　元銀座のホステス＆開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介！

No.19 ひょっとして世界最低価格の最高峰フレンチでは？

レストラン・モリエール

ここ数年、新しくできる話題の「高級店」って、すごく高いじゃないですか。特別なワインを開けなくても、食べて飲んでひとり5万円超えがザラみたいな風潮にちょっと違和感を覚えるときがあります。座っただけで最低3万円するクラブで働いていたわたくしですら感じることですから、ほかのみなさんはもっと感じていらっしゃるのではないでしょうか。

理由はいろいろあるかと存じますが、やはり、世界的ガイドブックがいくつもやってきて、日本のレストランを評価＆紹介したというのが大きいのではないでしょうか。日本人からすると高く感じられる5万円を安いと感じる外国の方がたくさん訪れるようになりましたから。だったら値上げした方が儲かるぞと、昔はコース1万円だったのが、トップクラスの評価を受けるや2万、3万と値段を上げるお店、多いですよね。

そんななか、札幌の地で高いクオリティで料理を提供し、世界的にもトップクラスの評価を受けている「レストラン・モリエール」さんなんて、オープンから30年ほど経た今でもランチコース税込4,600円〜、夜は税込9,900円〜という衝撃の価格設定。すごくないですか？　ヘタしたら、ある評価基準で同等にランキングされているお店の1/10の価格です。確かにでっかい蝦夷アワビなんかはもうちょっと高めのコースじゃないと出てきませんが、それでも室で寝かせたジャガイモひとつ、ゆで上げた熱々のアスパラひとつ、この世のものとは思えないほど、おいしいものしか出てきません。

出典：毎日外食グルメ豚さんさん

この値段なら、お金持ちじゃなくても、ちょっと背伸びすれば行けますよね。子ども含めた家族でだって行ける価格帯。海外セレブにだけじゃなく、地元のひとを含めた幅広い層にやさしい値段。地元、北海道の素材を目一杯使って、一流の技術とセンスで仕上げた料理を高くない価格で、長年にわたって出し続けるというのは地域に対する立派な文化貢献、社会貢献だと思うんです。