大阪発の人気洋風居酒屋と鶴橋駅ガード下の名店

昼飲み派は見逃せない、洋風大衆酒場

10月11日、渋谷のサクラステージ1階にオープンしたのは「大衆酒場 フレンチマン 渋谷サクラステージ店」です。横長な同ビルのもっとも恵比寿寄りの路面店で「富士屋本店」の隣。大阪で大人気のお店の東京2号店です。店内はカウンターとテーブルで30席ほど。

カウンターに座りましたが、周りはほぼ“視察”に来た飲食店関係者で、業界注目度の高さがうかがえます。なんといっても安い。2,189円のシャトーブリアンとフォアグラのロッシーニ風といったフレンチメニューもありますが、基本的には洋風居酒屋でほとんどのメニューが500円以内。グラスワインは380円から。しかも11時開店の通し営業で、平日17時までのハッピーアワーならワインボトルは20%オフ、生ビールは319円。昼飲み派には見逃せないお店が登場です。ちなみに予約は4名以上からなのでお気をつけください。

KOKO.
「ジョアキーノロッシーニ」   出典:KOKO.さん

早くも東京2店目オープンの串焼き

9月26日、三軒茶屋には「鶴橋 串焼き 松よし」がオープンです。肉王子こと田辺晋太郎さんが鶴橋本店の味にほれ込みプロデュース(運営は東京レストランツファクトリー株式会社)し、今年6月、西新宿にオープンした「鶴橋 焼肉 松よし 新宿西口店」に続き早くも2店目。新宿が78席と大箱なのに対し、こちらはカウンターとテーブルで30席。

新宿店で東京の食通を驚かせた、門外不出の秘伝のタレは健在で、こちらでもあらゆる料理につけまくってしまいました。メインは牛串焼きですが「モツ煮込み」「ホルモン焼きそば」「焼き豚足」といった、居酒屋フリークを喜ばせるメニューも充実。早くも三軒茶屋の街に溶け込んでいる感じでした。

牛串焼き
牛串焼き   写真:お店から

「リ・カーリカ」系列のフォカッチャとワインの店と「ブラザーズ」出身のグルメバーガー店

学芸大学の高架下にフォカッチャの店

10月10日、学芸大学駅の高架下にオープンした「TUTU(トゥトゥ)」は、近所の人気イタリアン「リ・カーリカ」などの株式会社タバッキの新店で、年内は堤亮輔オーナーシェフが店に立ちます。この高架下、東急電鉄株式会社の“学大高架下リニューアルプロジェクト”として進んでいるもので、書店&カフェ、古着屋なども続々オープンしていて、すっかりあの道が明るくなりました。

フォカッチャは、高加水で軽やか。具はイワシのベッカフィーコや生ハムモッツァレラ、メランザーネなど7種で、ランチはもちろんワインにも合うものばかり。11月からはワインバーもスタート予定とのことで、リ・カーリカ系列がまた学大を賑わしそうです。

「ベッカフィーコ」と「生ハムモッツァレラ」 撮影:大木淳夫

シェイク片手にハンバーガーにかぶりつく

なかなか日程が合わず、ようやくうかがえたのが8月27日、 神田にオープンした「THE GRABBER hamburger pub」です。店主はグルメバーガー界の一大勢力である「ブラザーズ」の人形町本店で店長を務めた後、私も大好きな東陽町の「Louis Hamburger Restaurant」のレストランマネージャーだったということで、訪れる前から期待大。

2階のテーブル席はファミリーやカップル、女子会といったさまざまな人々がうれしそうにハンバーガーに噛り付き、もうひとつの名物であるシェイクを飲んでいました。「レモンチーズバーガー」をオーダーしましたが、バンズ、ハンドチョップのパティ、モッツァレラ、レモン、たたみレタスというビルドで、肉感と他の構成要素が口中で一体となり、おいしさが広がりました。夜は充実したお酒とサイドメニューで、パブとしても楽しめます。

「レモンチーズバーガー」
「レモンチーズバーガー」   写真:お店から

渋谷の立ち食い寿司と高田馬場の立ち食いそば

渋谷駅直結の立地に新顔立ち食い寿司

9月13日、渋谷スクランブルスクエアに「立喰鮨かきだ」がオープンしました。2階なのですが遊歩道に面しているため、事実上の路面店。人材サービスや建設業を手掛ける会社の蛎田社長が、釣り好きが高じて始め、そのストーリーも相まって大人気店となった「有楽町かきだ」の新業態です。

メインのメニューは「握りお任せ10貫盛り」3,000円。奥の厨房で握り、一皿に盛った状態で提供されます。隣の若い男性は「大トロ3貫」「ウニ3貫」だけをオーダー。共に1,500円なのでこちらも3,000円。なるほど、高級寿司ネタだけをサクッと食べるなら、とてもお得だなと感心しました。ちなみに「イクラ3貫」1,500円もあります。

ウニ王子
「握りお任せ10貫盛り」   出典:ウニ王子さん

立ち食いそば好きにはたまらない、昭和テイスト

9月18日、高田馬場にオープンした「立ち喰いそばうどん 松石」は、立ち食いそばを愛するお二人が立ち上げたお店です。それだけに方向性が明確で、濃くて甘辛いつゆは「ああ、これだよね!」と懐かしさを感じる昭和テイスト。麺は「むらめん」、天ぷらは「天ぷらいわた」という、立ち食いそば界では有名な会社から仕入れています。

「紅生姜天そば」をいただきましたが、粗びきそばと天種とつゆのバランスが素晴らしく、堪能しました。もちろん椅子はありませんが、店内はゆったりしていて気持ちよく過ごせます。最近、立ち食いそばは閉店のニュースばかりだったので、新しい意欲的なお店が出てくるのはうれしいですね。

YamaNe79
「辛味肉そば」と「イカ天」   出典:YamaNe79さん

※価格は税込です

文:大木淳夫