【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#187】「かれー串かつ キダムマサラ」

今やカツカレーは世界中で人気の日本食と言って差し支えないほどの存在となりました。カツとカレーの相性の良さは誰もが知るところ。そんな中で変わり種の新店舗が誕生しました。その名も「かれー串かつ キダムマサラ」。2024年8月15日、祖師ヶ谷大蔵駅の北口からすぐ近くにオープンしたお店です。

2024年8月15日、祖師ヶ谷大蔵にオープン

店主は幼少の頃からのカレー好きで、上京後にカレーを自炊するようになり、三軒茶屋の串カツメインの居酒屋でアルバイトをしながら串うちと揚げを習得。その中で出会ったネパール人スタッフにカレー作りを習い、自分でも本などで学びカレー作りを覚えたとのこと。

店内の様子

「カレーとカツって合うじゃないですか。だったらカレーと串カツも当然合うんですが、それを専門にやっているお店って見当たらないので、いけるんじゃないかと思って!」と笑顔で語るマスター。

その通りです。串カツ専門店でカレールウやカレーパウダーを置いてあるお店は時折見かけます。しかしキダムマサラはそのレベルではありません。カレーソース自体が3種類もあるほどに、カレーと串カツの組み合わせに力を入れているのです。

写真左から「カマンベール」「うずら」「かいせん」「ぶた」、カレーソースは「クラシック」(小サイズ)

まずは串カツを色々とオーダー。「ぶた」280円、「かいせん」300円、「うずら」180円、「カマンベール」280円を。「かいせん」は日替わりで、この日は帆立の貝柱でした。カレーソースはクラシック、オリジナル、ビンダルーの3種。どれも気になりますが「クラシック」300円(小サイズ)を注文しました。

濃厚なカレーソースをつけて、いただきます!

専門店だからこその素材を活かした串カツのおいしさはもちろん、カレーソースが実に面白い仕上がり。玉ねぎベースで野菜の甘みを感じる濃厚なカレーソースで、このままご飯にかけてもおいしいだろうカレー。ソースのカレー味ではなく、スパイスカレーそのものを串カツにつけて食べている感覚。

「キダムマサラプレート」(小)

ご飯が食べたい方にはカレーライスのプレートもありますし、串カツとカレーソースとご飯のプレートもあります。「キダムマサラプレート」1,300円(小)を、ビンダルーソースで注文。ビンダルーとは南西インドゴア地方の名物料理ですが、それをソースにしているところや、副菜にキャベツのトーレン(ココナッツを使って炒め蒸す南インド料理))があるあたりもカレーマニア心をくすぐります。こちらも程よい酸味とスパイス感のビンダルーソース。ご飯と一緒に食べれば当たり前のように合いました。

「前菜3種」

串カツのみならず他の料理も良いです。「前菜3種」550円は鶏ハム、自家製黒酢ピクルス、マスタードポテトサラダ。それぞれ丁寧に作られていてこの価格は実にお得。一見普通そうに見えるメニューにも、フックになるハーブやスパイスを使っていてそれがおいしさにつながっています。

「麻辣ポークキーマのあたま」

「麻辣ポークキーマのあたま」680円は中華風のキーマを全粒粉クラッカーの上にのせていただきます。このキーマもネギの存在感があり、ご飯にも合うこと間違いなしの味。

「山椒香るジンジャー」

飲み物も「山椒香るジンジャー」780円など、スパイスラバーが喜ぶメニューがあり、スパイス好きにはたまらない居酒屋と言えるでしょう。

曜日限定でランチ営業もしているので昼にカレーライスを楽しむも良し、夜にさまざまなカレーソースで串カツを楽しむも良し。近くにあったら定期的に通いたいお店です。スパイスカレー好きで串カツ好きな方には確実に刺さるお店。

テーブル席

カウンターメインですがテーブル席も1セットあります。何人かで行ってカレーソースを食べ比べるのがおすすめ。僕もまだ食べていないオリジナルソースを確かめに、また行きたいと考えています。

※価格はすべて税込

撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部