【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#12】「ロージナ茶房」

30年続いた平成も、次の新しい年号に向けてカウントダウンが始まっています。街にはおしゃれなカフェがあちこちに溢れ、昔ながらの喫茶店というものが少なくなってきてしまいました。喫茶店といえば昭和の時代に長時間営業の飲食店として様々なスタイルで重宝された存在。昔ながらの喫茶店​の名物メニューがカレーである確率も、なかなか高いんです。

 

 

東京・国立で昭和28年から今も続いている喫茶店「ロージナ茶房」もまさにカレーが名物。

 

「ザイカレー」880円

 

「ザイカレー」という名前も個性的なカレーは、確​かな辛さ、ほろほろに煮込まれたビーフの甘味、トマトのほのかな酸味、ピクルスやゆで卵といった添え物との相性の良さなど、様々​な要素がバランス良く重なっていて、立体的な深みのある時代を問わない美味しさです。基本が大盛りであることも、愛される大きな理由のひとつでしょう。

 

このザイカレーの“ザイ”とは何か? ペーストという意味のヒンディー語、ロージナ茶房の初代がインドで食べたカレーの名前を聞い​たらザイだった、罪の音読み“ザイ”のことで一橋大学の学生の罰ゲームメニューだった等、諸説あるのですが、結局のところはわか​らないままなんだそうです。そういうエピソードもまた面白くて素敵です。

 

「アイスコーヒー」550円と「レアチーズケーキ」470円

 

辛口カレーの後のコーヒーやデザートを食べるのは、ここに限らず最高に幸せな時間ですが、こちらのお店のコーヒーやレアチーズケーキが昭和スタイルな優しい​美味しさなのもまた嬉しい所。お店は広く、接客も素敵で、長時間営業。平成の次の時代になっても、さらにその次の時代になっても、​いつまでもこのままのスタイルで続いてほしいお店です。

取材・文:カレーおじさん \(^o^)/