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濃厚ながらも後味すっきり! 素材と製法にこだわったチーズケーキ
常時10種類ある洋菓子の中で1番人気なのが「フロマージュネージュ」590円。2種類のチーズ(デンマーク産のクリームチーズ「ブコ」と北海道産のクリームチーズ「リュクス」)に、サワークリームと47%の生クリーム、さらにホイップした35%の生クリームを混ぜ合わせた、こだわりのチーズケーキです。最後にレモン汁と少量のゼラチン、フルール・ド・セル(良質な塩田から取れる天日塩)を加えて仕上げています。
「私自身が好きなのは、さっぱりとしたミルキー感のある軽いチーズケーキ。濃厚な味を好む人には物足りないかもしれませんが……」と話す屋冨祖シェフだが、チーズの濃厚な味わいの後にレモンの爽やかな酸味が広がり、しっかりチーズを感じられる仕上がり。最後は口の中ですっと消えるように溶けていきます。底に敷いたサクサクのサブレ生地との一体感も絶妙!
見た目もかわいい! 珍しい球体モンブラン
「フロマージュネージュ」に劣らず人気なのが、フランス菓子の定番「モンブラン」690円。ヘーゼルナッツのメレンゲにマロンムースとディプロマットクリーム(カスタードと生クリームを混ぜ合わせたもの)を合わせ、外側をたっぷりのマロンクリームで包んでいます。
同店のモンブランの特徴は、ねっとり濃厚ではなく、滑らかで食べやすいということ。口の中で一体感が生まれるよう、マロンクリームは生クリームを多めにし、逆にバターは少ない量で仕上げているそう。口に入れた瞬間に、栗の濃厚な風味がふわりと広がり、それと同時にマロンムースとディプロマットクリームの甘さが押し寄せてきます。見た目とは裏腹に軽い食感も特徴です。「モンブランは好きだけど、クリームや風味が重いのは苦手」という人にはおすすめですよ。
甘酸っぱさがクセに! 鮮やかな色合いのラスピス
最後は、鮮やかな色合いが目を引く「ラスピス」670円。サクサクのサブレ生地に、メープルキャラメルクリームとメープルのパンドジェンヌ、ラズベリーのムースをトッピング。全体をラズベリーソースのグラサージュでコーティングしています。
主役のラズベリームースはとろけるような食感。ベリーならではの爽やかな酸味と味わいが、メープルキャラメルクリームの甘さとしっかりマッチして、幸せなマリアージュを生み出しています。魔法をかけられたようなおいしさに心ときめくはず。
焼き立てを味わえるフィナンシェやマドレーヌも人気
同店の楽しみはケーキだけではありません! パティスリーでは珍しい、焼き立てのフィナンシェやマドレーヌも販売しているんです。
「個包装の焼き菓子はしっとりしておいしいのですが、その日に焼いたものはやはり別格。外はカリッと、中はふんわりした食感で、そのおいしさを知ってもらいたいんです」と屋冨祖シェフ。
焼き立ては「フィナンシェショコラ」300円、「フィナンシェ」290円、「フィナンシェデラブル」340円、「マドレーヌ」260円、「マドレーヌショコラ」260円の全5種類。屋冨祖シェフの言うように、外はカリッと中はふんわりとした食感で、噛み締めるたびにバターのうまみが口いっぱいに広がります。
持ち帰った際にリベイクすると焼き立てのおいしさが味わえるそう! 同店を訪れたなら、焼き立てのフィナンシェとマドレーヌは外せませんよ。
味はもちろん、接客を大事に
ただおいしい洋菓子を販売すればいいのではなく、商品の良さを客に伝え、丁寧な接客を心掛けているという屋冨祖シェフ。
「どんなにケーキがおいしくても、店員の対応がよくなければまた行こうとは思ってもらえませんから」
特に接客には力を入れて、通いたいと思われるお店づくりを目指しているそう。
駅から少し離れますが、それでも行く価値のあるパティスリー「ANCiPiT」。浦和に登場した新鋭パティスリーから、ますます目が離せません。
※価格はすべて税込