2.「GOKURI 札幌本店」

続いてのお店も個性的。東京各地で「極哩」として間借りカレー店を展開し、多い時には同時に4店舗も構えてそれぞれ人気となっていたお店が、スープカレー専門店として札幌で生まれ変わりました。

欧風カレーに近いもののどのジャンルにも属さないような個性あるビーフカレーからスタートし、その後スパイスカレー、スリランカカレー、大阪的な出汁カレーとさまざまなジャンルのカレーを提供してきたシェフが、その経験値のすべてを注ぎ込んで作るスープカレーというわけです。

「GOKURI流ザンギ」と「スパイス春菊天ぷらハーフ」をトッピングした「厳選素材の相場王ハンバーグ」と「味噌の極スープ」

「厳選素材の相場王ハンバーグ」1,680円のスープカレーを+100円で「味噌の極スープ」に。さらに「GOKURI流ザンギ」130円と「スパイス春菊天ぷらハーフ」200円もトッピングして注文。

ディナータイムは生ビールかハイボールが1杯サービスになるということでハイボールをいただきながら待ちました。

店内のテーブルの装飾も自分で仕上げたということですが、スパイスやハーブをあしらったテーブルが何とも楽しく、美しいです。

スープから一口。仙台味噌や信州の白味噌をブレンドして作ったという味噌の甘みとうまみを感じるスープは、どこか味噌ラーメンを思わせるような感覚もあって楽しいおいしさ。スパイス使いにも個性があり、誤解を恐れずに言うなら札幌の王道スープカレーとはかなり違う着地点です。

存在感のあるハンバーグからあふれる肉汁がスープにさらなる深みを加え、野菜もたっぷり。

ザンギや春菊天ぷらは濃いめの味付けでこれとご飯だけ食べても満足できるもので、ご飯もバスマティライスと日本米のブレンドということで、このあたりにもシェフの経験が活きていると感じました。

型にとらわれないからこその自由な楽しさとおいしさを感じるものであり、新感覚のスープカレーと言えるでしょう。

スープカレーからスパイスカレーに進化したシェフと、逆にスパイスカレーからスープカレーに進化したシェフ。

どちらも札幌において異色の存在ですが、その個性あるおいしさは一食の価値ありですよ!

※価格はすべて税込

撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部