〈これが推し麺!〉

ラーメン、そば、うどん、焼きそば、パスタ、ビーフン、冷麺など、日本人は麺類が大好き! そんな麺類の中から、「これぞ!」というお気に入りの“推し麺”をご紹介。そのこだわりの材料や作り方、深い味わいの秘密に迫る。

今回ご紹介するのは、大阪の人気ブロガー岡田浩孝さん(通称、プーさん)が愛してやまないといううなぎの和え麺だ!

教えてくれる人

岡田 浩孝

2008年から大阪の北摂を中心とした食べ歩きブログ「プーさんの満腹日記」のプーさんです。累計3500万PVで関西で屈指の人気グルメブロガー!!! 関西テレビ「よ〜いドン!」や毎日放送「水野真紀の魔法のレストラン」などメディアにも多数出演!!! 365日外食して今は飲食コンサルタントとしてヒット商品を作り続けています。

地元に愛されるうなぎが自慢の和食店

大阪市と京都市のちょうど真ん中に位置し、両市のベッドタウンとして知られる高槻市。阪急京都線「高槻市駅」駅前は、仕事帰りのサラリーマンでにぎわう、居酒屋や小料理店、焼鳥屋などカジュアルに楽しめる飲食店がひしめくエリアだ。

「高槻市駅」から徒歩2~3分のところにある「旬菜旬魚きくの」は、2012年オープンしたビルの2Fにある和食店。ひつまぶしや鰻重などうなぎ料理を中心とし、夜は豊富な和食を味わえる一軒。全席靴を脱いで寛げる掘りごたつ式の個室で、ゆったりと食事の時間を過ごせるのも好評の理由だ。

すべての座席が靴を脱いで寛げる個室になっている

ご主人の菊農章央さんは大阪・八尾市の出身。大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、滋賀の老舗川魚料理店「ちか定」や近江八幡市にある懐石料理店「煌」で修業を重ね、30歳で大阪に戻って独立。うなぎ、鯉、鮒などの川魚を長く扱ってきたこともあり、専門店として独立することも考えたが「ちょうどうなぎの価格が高騰し始めた頃だったので、多くの方々に気負わず和食を楽しんでいただけるように、他のメニューも提供できるようにしました」とのこと。

炭火に向かう主人の菊農章央さん

メニューを見れば、ひつまぶしの食べ方などが記されたうなぎ料理の他、造り盛り合わせなど本日のおすすめ、サラダ、温物、炭火焼など、なんと約80種もの料理がずらり。会席やクエ鍋、フグ鍋などのコース料理も充実している。「このあたりはホテルもなく、最大40名様までの個室があるので、家族のお集まりや祝い事、宴会にご利用いただいています」との菊農さんの言葉通り、街に根付いた店なのである。

こうして生まれた「うなぎの和え麺」

「うなぎの和え麺」(1,650円)は昼限定メニュー。うなぎを使った麺?それも和え麺?という、未知なる麺はどうして生まれたのか、菊農さんに尋ねてみた。「特に『うなぎを使った麺料理を作ろう!』と思ったわけではないんです。今から5、6年前に、昨年閉店した香港料理店、芦屋の『福福』でローメンを食べた時『この甘辛さはうなぎのたれと似ている!』と思ったのがきっかけなんです」とのこと。

麺は加水率高めの、少し縮れた太麺を使用

まったくこれまでとは違った視点からうなぎのたれを活かせるかもしれない料理を見つけ、その後、試行錯誤。「和え麺はスープがないので、麺がもさもさしてしまうことも。なので、加水率の異なった麺をいくつも試し、今の比較的水分を持っている、少し縮れた太麺を選びました」

 

プーさん

うなぎってご飯と食べるものと思っていましたが、麺との相性もいいのかと、超ウルトラビックリしました。麺はもちもちしていて、つるつると口の中に入っていくのがいい感じです。