定食王が今日も行く!Vol.33

鶏と卵の新方式!半ナマカツをすき焼き風で親子食い!

 

隠れたグルメエリア“シブニ”の

隠れた名店は女神像が目印

 

渋谷2丁目は表参道からも少し離れ、渋谷駅からは宮益坂を登らなくてはならず、アクセスは決して良いとはいえない。しかし、このエリアは個人的にもお気に入りのお店が多い、隠れたグルメエリアだ。飲食店の入れ替わりも激しいが、駅から遠くても集客力がある店だけが残る。つまり実力派が切磋琢磨する激戦区でもあるのだ。

 

そんな渋谷2丁目のはずれに、大きな女神像が目印の串揚げ屋がある。「五感で楽しむ串揚げ屋 生粋 namaiki」だ。ちなみにこの女神像は、ビルのオーナーさんの趣味だそうで、お店とはなんの関係もない。

初めて訪れたのは、渋谷勤務時代に同僚と夜に来訪した時だ。素材の新鮮さ、豊かさ、串揚げのクオリティやサプライズ感など申し分のない、総合点の高いお店だったので、ランチでも訪れるようになった。最初はテレビでも紹介された串揚げランチが目当てであったが、「一日食数限定」に惹かれ鶏カツを食してみて衝撃を受けた!

 

中は半ナマでぷりっぷりの鶏カツを

すき焼き風に食べる新“親子食べ”

 

チキンカツといえば、渋谷には「とりかつチキン」という老舗の名店があるが、この店の鶏カツは、刺身に近いほどの半ナマだ。おそらく低温で揚げた衣は薄くきつね色でサクッとした歯触りの後、ぷりぷりの食感が追随し、二つの食感のコントラストが口の中で弾ける!

 

断面はほんのりピンクで、カツの「萌え断」状態だ。食べ方はまず塩で、そしてソースで、その後溶き卵をつけて、すき焼き風にしていただく。

鶏肉と卵といえば親子丼! まさにカツ丼と親子丼と、すき焼きのいいとこ取りだ。塩と卵でも、ソースと卵でもそれぞれの相性は抜群だ。きっとわさびで食べても鶏わさカツのような仕上がりでうまそうだ。オノマトペで表現すれば鶏親子が奏でる、サクッ!ぷりっ!とろっ!の三重奏だ。食べたことある食材の組み合わせの、新しい出会いだ。生き別れた親子が、思わぬ再会を果たしたことで生まれた感動の瞬間を祝福しながらいただく。

そして最後は卵を白飯にかけてTKGをいただく。ご飯のお代わりは有料だが、お腹に余裕があれば必食だ。

 

ホタテうにや、巨大アスパラまで

五感が喜ぶ串揚げディナーを

 

夜は店名通り串揚げのおきまりコースがオススメだ。特選の串揚げが10本に鍋や、お蕎麦が付いてくる。名物は「ホタテうに」の串揚げ。ぷりぷり揚げたてホタテの串揚げの上にウニとわさびが加わり黄金色に輝く。その食感(触覚)のコラボと、わさびとともに鼻に抜ける風味、サクッっという音、もちろん味覚、全てを楽しむことができる、串揚げワンダーランドがここにある。

もうひとつ、ぜひ食べて欲しいのは、(確か)秋田産の極太アスパラの一本揚げ。春からが旬なので、これからの季節ぜひホックホクのアスパラを目当てに、夜の宴にもぜひ活用していただきたい店だ。