【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#133】「パティシエのカレー屋さん『パティ』」
仙川駅近くにある、ハワイアンな雰囲気のバーのランチタイム間借りカレー店としてこの夏「パティシエのカレー屋さん『パティ』」がオープンしました。
店名の通りシェフは元々パティシエなのですが、その経歴と共に何故カレーのお店を始めたのかうかがってみると、フレンチの有名店「シェ松尾」に6年勤務、そのうち3年はシェフパティシエとして働き、その後に三軒茶屋のイタリアンでも料理とデザートの開発に関わり、売り上げを伸ばしたとのこと。
そしてカレーに関してはバックパッカーとして世界各国を巡っていた中、オーストラリアのレストランで働いていた時に仲間のインド人が作ってくれたまかないのカレーに感動し、それを日本で広めたいと思ってヨーロッパに行く予定だったのを中止し、帰国してすぐにこちらのお店を始めたとのこと。
非常に興味深い成り立ちですが、料理にもその経歴とエピソードに納得できる面白さとおいしさを感じました。
「KUMAカレー」980円に「1/2日分の野菜」320円をトッピング。まず楽しいのがその見た目。横たわる熊さんが何とも可愛らしいじゃないですか。
ファンシーな見た目と裏腹に味は攻めています。トマトベースのカレーには程よい火入れのプリッとした食感のチキンが別盛り。野菜もさまざまな種類のものがたっぷりと。これを提供前に瞬間燻製をかけるという手の込みよう。
食べてみると肉や野菜にほんのりと燻香が加わり、カレーのスパイス感と相まって印象的な香りと味わいになっています。
また、一緒についてくるサラダのドレッシングも自家製で、フレッシュなおいしさでした。
「NEKOさんカレー」1,180円には「卵お布団」120円を加えて。こちらもうつ伏せに横たわる猫の上に、卵で作った布団がかかっているというファンシーな世界観。隣に添えられたカレーは猫にちなんで魚。この日は鯖ビンダルーということで、程よい酸味が味を引き締め、カレーリーフの香りも良くて、やはり見た目と違う攻めた味わい。
どちらも攻めているといっても辛さが強いわけではなく、シェフが衝撃を受けたインド料理と、シェフの修業した西洋料理が見事に融合し、結果的に個性的なスパイスカレーに仕上がっているという、個性が攻めているという意味です。
パティシエのお店ですからデザートも欠かせません。「自家製アイス」380円も注文すると、アイスの内容は日替わりのようで、この日はバナナキャラメルでした。
なめらかな舌触りに素材の味を活かした自然な甘さが絶妙で、最高のデザートとなっていたので、こちらに食べに来る際にはデザートも必須です。
カレーにもデザートにも、精製された塩・砂糖は使わず自然のものだけを使用するというこだわりも味に活きており、体が喜ぶおいしさ。
間借り営業ということで営業時間などはSNSで確認してから行くことを推奨します。
今後、人気店となりそうなポテンシャルにあふれた新店。今のうちに要チェックですよ。
※価格はすべて税込