【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#122】「アーンドラ・ダイニング 大門」
大門駅からも浜松町駅からも近い場所に「アーンドラ・ダイニング 大門」が6月22日にオープンしました。こちらのシェフは数々の名店の料理長を務め、日本において南インド料理を広めたと言っても過言ではないレジェンドシェフ。御徒町の「アーンドラ・キッチン」を皮切りに「アーンドラ・ダイニング 銀座」を構え、その後「アーンドラ・ダバ」(直営ではなく親戚による姉妹店的立ち位置)など、都内各地に展開してそれぞれ人気店となっているのですが、最近ではアーンドラ・ダイニングの名前でお店を増やしており、その中で渋谷に続いて大門店がスタートしたという流れ。
GEMSという飲食店が多数入ったグルメタワーの4階にお店があります。店内に入ってみると渋谷店にも似たレイアウト。ソファーも座り心地が良く、高級感ある雰囲気です。
夜のメニューは色々とある中、最初ですから「アーンドラミールス」2,250円のノンベジタリアンをいただきました。さまざまなカレーやおかずがバスマティライスを取り囲む南インド定番の定食です。
ノンベジミールスは骨つきチキンのうま味とスパイスの香りが調和したシャバッとしたテクスチャーのチキンカレーに、玉ねぎの甘味がインパクトあるセミドライタイプの海老カレー、そしてマイルドでサラサラでありながらもしっかりと印象に残るマトンカレーの3種に、サンバル(南インドの野菜カレー)、ラッサム(酸っぱ辛いスープ)、ポリヤル(野菜のココナッツ炒め)というミールス定番のアイテム。そしてピックル(辛いピクルス)にパパド(豆せんべい)、ライスにチャパティ(薄焼きのインドパン)という豪華なワンプレートなのですが、この日はチャパティの代わりにバトゥーラ(インドの揚げパン)がのるスペシャルバージョンでした。
それぞれ一つ一つ味わっても当然おいしいのですが、混ぜていくとおいしさのグラデーションが生まれていくのがミールスの醍醐味ですから、ターリ(大皿)からカトゥリ(小皿)を取り出し、バナナリーフの上でご飯と少しずつ混ぜながら食べるのが良いでしょう。
アーンドラグループの料理で僕が特に好きなのはラッサム。他店舗のラッサムと違うのは、ほのかに、かすかに、うっすらと甘味を感じること。それがうま味となって、ラッサム単体を飲むだけでもしみじみとじわじわとおいしさが身体に染み渡っていくような気分になるのです。他にありそうで無い仕上がり。大門店のラッサムは本店的立ち位置である銀座店のラッサムと比べるといくらかシンプルかつワイルドな印象を受けましたが、それでもやはり根幹はアーンドラグループのテイストであり、いずれにしてもおいしいのです。このほんの少しの差を食べ比べるのもまた楽しいことでもあります。
チャパティの代わりのバトゥーラもそれぞれのカレーと相性が良く、チャパティ以上に食べ応えもあり、満腹感を高めてくれるものでした。ミールスはバスマティライス、サンバル、ラッサムはおかわりができるのですが、おかわりせずとも十分な量であり、満足できる味。
せっかくなので食後に「マサラチャイ」300円も。これを飲みながら、ミールスの余韻に浸る時間がまた堪りません。
今回は一人で行ったのでミールスのみでしたが、また何人かで行ってさまざまなアラカルトも楽しみたいお店です。「マトン ヴェプドゥ」「ゴビマンチュリアン」など、おつまみになるような料理が沢山あり、実は飲み利用にも使えます。ただカレーだけと考えず、仲間と共に気になる料理を色々と楽しむも良し。一人であればミールスを堪能するも良し。昼も夜も使えるお店ですよ!
※価格はすべて税込