【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#121】「狛犬 hug me」
目黒の間借りカレー店として人気を博した「狛犬 hug me」が渋谷に移転しました。
マスターが鹿児島の温泉地で出合って感動したという、蒸し野菜を使った個性あるカレーは、スパイスカレーともスープカレーとも違いつつどちらにも近い雰囲気があるオリジナル。地元の方のみならず有名アーティストもこの味にハマって通うようになり、そこから火がついてそのアーティストのファンも集うお店となりました。しかしお店が小さかったこともあり、もっと広い場所へということで渋谷駅前のビル5階のバーへ移転となった次第。
こちらのお店はレコードが沢山あり、DJブースもある音楽バーなのですが、昼は狛犬hug meのみならず、さまざまな間借りカレー店が営業してきた間借りカレーの登竜門的場所。カウンターに加えてテーブル席、テラス席もあって移転前に比べると倍以上の広さですが、既に開店時間と同時に満席になるほど人気です。ちなみに営業時間は火・水・金・土の11:00〜16:00(L.O.15:30)となっています。
まずは目黒時代からの看板メニューである「山椒ポークキーマとチキンカレーと蒸し野菜」1,500円を。こちらは日替わりの蒸し野菜がのるのですが、この日は人参、じゃがいも、ズッキーニ、オクラ、トマトの酢漬けの5種。
ほんの少し歯応えも残した火入れの蒸し野菜はシンプルで素材の味をダイレクトに感じるもの。この野菜を引き立たせるためにカレーは引き算のおいしさ。ご飯を囲むサラサラのチキンカレーも、ご飯の上にのる山椒ポークキーマも、どちらもスパイス感は控えめながら奥深いだしのうま味を感じ、どことなく和風なテイストとなっており、野菜が主役なのですが大きくカットされているので食べ応えもあって、お腹いっぱいになります。
続いて「出汁ぶっかけ鶏キーマと蒸し野菜」1,300円。こちらにのる野菜も日替わりで、オクラ、ズッキーニ、舞茸でした。
ご飯の上に鶏キーマと大葉。このまま食べても良いですが商品名にあるようにだしをご飯にぶっかけるように注いで食べれば、野菜やご飯に添えられたミョウガと柴漬けとも調和して渾然一体となったおいしさに変わります。この添え物によって味の表情が一気に変わるのが面白いです。
だし自体も昆布や鰹節など産地と素材にこだわった上質なものであり、だからこそのおいしさに繋がっているのだなと納得。
マスターは今も本業が別にありながら、老後の夢である、地元でカレー店を営みながら子ども食堂も展開するという目標に向かって突き進んでいるバイタリティ溢れる方。その楽しい人柄にもファンがついています。渋谷の新たな場所でも既に人気がありますが、今後さらなるブレイク必至のお店ですよ!