【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#193 福岡特別編】「カリー フランキー軒」「CURRY AND RICE ロールス」

カレーのレベルが高い都道府県と言えば、東京や大阪はもちろんですが、福岡もそれに続く存在だと感じています。福岡には古くから「GARAM」や「ガネーシャ」、あるいは「アトリエてらた」のようなシンプルでスパイシーなカレーライスの人気店が存在し、さまざまなお店に影響を与えてきています。今回はそんな福岡らしさのある、シンプルイズベストなスパイシーカレーライスの新店舗を2軒ご紹介しましょう。

「カリー フランキー軒」

お店はビルの2階にあります

北九州市は小倉駅近くで2024年1月にオープンしたお店。メニューは「骨付きチキンカリー」1,000円のみという潔さ。店内はカウンター席のみですが、広々としており、そのカウンター内をステージかのごとく動き回るおしゃれなマスターが明るい接客で好印象。

とっても明るくてお洒落なマスター

カレーはチキンの骨からもしっかりと出たうまみとスパイスの香りが調和して、シンプルかつワイルドなおいしさ。

「骨付きチキンカリー」

卓上にトマト、パクチー豆苗、青唐辛子があり、これを途中から自分好みに追加して味変できるという楽しさもあり、単一メニューながら通っても飽きのこない仕様もよく考えられています。

卓上の調味料とトッピングで味変も楽しめます

マスターは、著名なカレー伝道師である水野仁輔さんのカレーの学校に通い、カレーへの知見を深めた後、友人のカレー店の手伝いやインドカレーを習いに行った後に間借りカレー店をスタート。その際はグリーンカレーなどさまざまなカレーを出していたそうですが、骨付きチキンカリーが完成してからは「これ一本で勝負しよう」と決め、こちらのお店を開いたとのこと。それがズバリ北九州のカレーファンにハマり、既に行列店となっています。

ホネ骨注意!

シンプルかつインパクトある骨付きチキンカリー。昔ながらのインド風カレーライスが好きな方は要チェックのお店です。

「CURRY AND RICE ロールス」

続いてのお店は福岡市・西鉄平尾駅の近くでこちらも2024年1月にオープンした「CURRY AND RICE ロールス」。看板に「CURRY AND RICE」とあるように、基本的にはカレーとご飯のシンプルなカレーライスなのだという姿勢がうかがえます。

お店は西鉄平尾駅の近く

メニューは定番のチキンカレーを筆頭に、日によってさまざまなキーマや他のカレーもあるという構成。店内は古き良きカレースタンド的な趣で、券売機で食券を購入して渡すシステムです。

券売機制
店内にはカウンターとテーブル席もあります

今回は「ドライキーマ」950円に「あぶりチーズ」150円をトッピングし、ご飯は少なめで注文しました。

「ドライキーマ」に「あぶりチーズ」をトッピング

文字通りドライで程よくオイリーなキーマは噛めば噛むほどにおいしさが口内に広がり、炙って香ばしさのあるチーズがそのうまみをさらに引き上げます。硬めに炊かれたご飯も良く、付け合わせもにんじんときゅうりのピクルスと実にシンプルながら、カレーの箸休めとして適切なものであり、バランスの取れた一皿となっています。

炙ったチーズの香りが食欲をそそる!

食べていてどことなくGARAMのカレーが思い浮かんだのですが、マスターに聞いてみるとやはりGARAMにハマって通いまくり、その味を再現しようと独学でカレー作りをするようになったのだそう。「結局作れませんでした」と笑うマスターですが、その方向性を確かに感じられるカッコ良いカレーでした。

こちらのカレーもオールドカレーファンのストライクゾーンにズバッと来るカレーですよ。

※価格はすべて税込

撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部