「エースホテル京都」ロビー

京都で一番ヒップなホテルと言っても過言ではない「エースホテル京都」。センス溢れるファシリティや、まるで海外にいるようなフレンドリーなサービスがリピーターを呼び2020年6月の開業以来ずっと人気だ。

「Mr. Maurice’s Italian Rooftop & Bar」

「Mr. Maurice’s Italian Rooftop & Bar」はアメリカでトップのイタリアンシェフとして知られるマーク・ヴェトリ氏が監修。シェフの出身はフィラデルフィアで、オーナーを務める人気店「Vetri Cucina(ヴェトリ・クッチーナ)」は、1998年からモダン・イタリア料理のスタンダードを築きあげたと言われている。

マーク氏がイタリアンシェフを志したきっかけは「もともと食べ物が好きだったが、祖父母の家に招かれて食べるシチリアの家庭料理が心の拠り所になってイタリア料理に惹かれていった」ことによる。エースホテル京都のレストラン監修を任されるにあたり、これが初の海外進出になったそうで非常に光栄に思ったとのこと。

マーク・ヴェトリ氏

「Mr. Maurice’s Italian Rooftop & Bar」オープン時は生憎コロナ禍真っ只中。マーク氏はアメリカからオンラインでメニューの指示をするなど、リモートでの監修が続いていた。

今回、オープン準備以来、久しぶりにマーク氏が来日。京都の市場を回り、旬の食材にインスパイアされた春の新メニューを考案した。これらのメニューは2023年3月1日から提供をスタートしている。

来日時は「食べログ イタリアン WEST 百名店」に選ばれた人気イタリアン「cenci (チェンチ)」の坂本 健シェフと一夜限りのコラボディナーを開催し、話題になった。坂本シェフの料理で印象的だったことをマーク氏にたずねると「ミートソースのパスタに山椒を使ったこと」と回答。京都イタリアンからも刺激を受けた模様。

マーク氏は出身のフィラデルフィアで寿司屋に通うなど、日本の料理にも興味深々。今回の来日では哲学の道にあるイタリアン「monk (モンク)」やお気に入りのラーメン店「麺や高倉二条」を訪問する予定だとうれしそうに教えてくれた。

春の新メニュー、一例

サーディンのレモンマリネ 九条ネギバター レモン風味

アラカルト:1,400円

マーク氏が京都滞在時に、市場に行って即興で考案したメニュー。両面カリッと焼き上げマリネにした旬のイワシを、ネギバターとグリュイエールチーズを塗ったパンの上に盛り付け。九条ネギや市場に並ぶ旬の食材を使い、East Meets Westを表現しているそう。

九条ネギとイワシの相性の良さに驚かされる一品。

甘海老のタルタル サワークリームと京人参のマリネ

アラカルト:2,400円

レモンとオイルでシンプルに味付けした甘海老のタルタル。味と食感が楽しめるように京人参を薄くスライスして添えている。甘海老がねっとりとした食感で甘味も引き出されており、繊細な味わい。

ほうれん草とリコッタのクレープ マリナーラソースのグラチネ

イタリアのマンマの味ってきっとこんな味。一口食べるとほっこりした気持ちになる家庭料理的な一皿。リコッタチーズのマイルドな味わいとサンマルツァーノトマトのソースの酸味がベストマッチ!

アラカルト:2,000円

リガトーニ ウォッカとエシャロットクリーム

味付けはウォッカ、バター、エシャロット、そして塩のみという超シンプルパスタ。そのシンプルな味付けがクセになる不思議な一皿。

アラカルト:2,000円

仔羊のプランチャ 白いんげん豆の煮込み 旬の青菜のソテー添え 

昨今マーク氏が出店したイタリアンステーキハウスのスピリットを活かしたメニュー。カリッと表面を焼き上げ、中までしっかり火を通したスタイルはワイルドで新鮮。

アラカルト:5,600円

セモリナケーキ ハニーバターとドライフルーツコンポート添え

漬け込んだいちじくとプルーンを添えたコーンブレッド。しっかりボリュームがあるのでデザートの分の余裕を残しておくのを忘れずに!

アラカルト:1,600円

■ 電話番号 075-229-9006
※価格はすべてサービス料・税込。

写真:お店から
文:食べログマガジン編集部