教えてくれる人
はなとも
日本スイーツ協会認定のスイーツコンシェルジュ。スイーツ専門のライターとしてさまざまなweb媒体で記事を連載中。著書「スイーツ男子はなともの I love パンケーキ」(KADOKAWA)、はなとも監修パンケーキミックス粉、その他、監修商品やコラボメニューなど多数。前職はお花屋さんという異例の経歴を持つ。
パンケーキ好きで知らない人はいない、北千住の人気店「茶香」。厳選した素材とたっぷりのメレンゲで作るパンケーキは、ここでしか食べられない唯一無二の味わいです。中でもチーズを使ったパンケーキは、甘味と塩味のバランスが絶妙で、男女を問わず大人気。パンケーキ好きにはぜひ食べてほしい逸品です。
パンケーキは生活の一部。脱サラして始めた新たなストーリー
「自家製パンケーキのお店 茶香」は、JR北千住駅から徒歩約10分。飲食店や惣菜店が並ぶ北千住サンロード商店街の少し先にあります。
店名の「茶香」とは、店主の小さい頃のあだ名に由来するもの。漢字は当て字になっていますが、パンケーキを食べた人に親しみを持ってほしい、という意味が込められているそう。そして同店は、僕が数年前に出版したパンケーキ本の表紙を飾ったお店。本の表紙にしたぐらい大好きなお店なんです!
店主の中村さんは元々サラリーマンでしたが、昔からコーヒーやホットケーキが好きだったこともあり、2010年に脱サラしてカフェをオープンしました。当時はメニューの一つとして14時からホットケーキを提供していたそうですが、客からの要望で終日注文を受けることに。その後「もっと分厚いホットケーキが食べたい」という客からの要望で、どんどん厚みを増していったそうです。ただ、厚みを出すには限界があり、試行錯誤を重ねた結果、パンケーキ専門店にリニューアルすることを決意します。それから11年後の2021年2月、場所を同じ北千住に移し、新たな店舗をオープンしました。
素材と製法にとことんこだわるパンケーキ
同店のパンケーキは、口の中でシュワッと消える独特の食感。北海道産の牛乳やバタークリームを混ぜ合わせたオリジナルの生地に、たっぷりのメレンゲを加えて160度の鉄板で焼き上げます。メレンゲを混ぜる回数が他店よりも少ないため、厚みがありながらもふんわりとした生地に仕上がるそうです。
そんな究極ともいえるふわふわパンケーキを食べるには、オンライン予約、または整理券が必要。
オンライン予約は前日の20時から開始され、早い日はわずか5分で埋まってしまうほどの人気ぶりです。
整理券は当日の9時から店頭で配るシステム。平日は昼ごろまで残っていることもあるそうですが、週末は早い時間帯に終了するそうです。
パンケーキメニューは、通年4種、季節限定1種の合わせて全5種類。それぞれ「星(あかり)」「月(つき)」「和(なごみ)」「太陽(たいよう)」など、個性的でかわいらしい名前が付けられています。今回はその中から、僕がおすすめする2品を紹介します。