食通が見いだした今月の新店
新型コロナウイルスの流行により苦戦を強いられていた飲食店は、少しずつ元の活気を取り戻し始めています。私たちも我慢の連続から少し解放され、おいしいものを食べて明日への活力に、そして、飲食店をより盛り上げていきたいですね。
そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。
今回は、食べロググルメ著名人の森脇慶子さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
森脇慶子
「dancyu」や女性誌、グルメサイトなどで広く活躍するフードライター。感動の一皿との出合いを求めて、取材はもちろんプライベートでも食べ歩きを欠かさない。特に食指が動く料理はスープ。著書に「東京最高のレストラン（共著）」（ぴあ）、「行列レストランのまかないレシピ」（ぴあ）ほか。
今月のベストワン
Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください
A. 「No Code」です
肉焼きの名手にしてヴィーガン料理の先駆者、そして食育活動から企業の商品開発まで八面六臂の活躍を見せる米澤文雄シェフ。人を喜ばせることが大好きな米澤シェフの新たなおもてなしの場が誕生しました。隠れ家のようなシチュエーションにワクワクしながら階段をあがれば、そこはシックなバーを思わせる静謐な空間。大テーブルのようにゆったりとした広さのカウンターが寛ぎのひとときを約束してくれます。18時から始まる1ラウンド目はコースのみで、21時半以降がアラカルトタイム。今回はそのアラカルトを楽しみました。
メニューは口頭で。シェフと相談しながら決めていくその時間もおいしさのうち。やがて運ばれてきた生ハムメロンは、ハムは切りたて、メロンはパッションフルーツでフルーティな酸味をプラスするなど、さりげないセンスはさすがです。
名レストランからの圧倒的な支持を集める精肉店「サカエヤ」の新保さんが手当てした経産牛のステーキの焼き加減も見事なら、魚介の旨味豊かなブイヤベースのおじやも秀逸。白イカのグリルに茹で卵のトリュフ風味などいずれの皿も、レストランの料理というより米澤シェフの手料理といった温かみのあるおいしさが魅力です。ちなみに、コースは18,000円。アラカルトタイムは、食べて飲んで10,000〜15,000円くらい。週3日の不定営業。
※価格は税込、サービス料別
