〈広島のお手軽ランチ〉

広島の都心部・八丁堀で、精肉店が見極めた良質の肉で作るすき焼きや洋食をリーズナブルな価格で提供。創業から66年を数える老舗の味は、3代目に至ってもなお愛され続けている。

ノスタルジックな空間で昭和時代から変わらない老舗の味を

店舗は精肉コーナーの奥に位置し、向かって右側に出入り口がある

広島電鉄八丁堀電停から歩いて1分。オフィスや店舗が集まる街の一角に佇む「肉のますゐ」。昭和31年、現在の八丁堀で創業。精肉店が厳選する良質の肉を使った料理はいずれも手頃な価格で、昭和の時代を今でも感じられる店内の雰囲気と相まって、懐かしく優しい味わいが楽しめるのが魅力だ。

昭和レトロな雰囲気が漂う店内。2階は畳敷きの個室で、3階は宴会スペースになっている

先代が生んだ昔ながらの味わいをみんなで守り続ける

3代目を担う兄を支える、専務の桝井晃平さん

トンカツなどの味を引き立てるデミグラスソースやすき焼きに使う割り下など、現在に至るまで守り続けられている味の土台を完成させたのは2代目。デミグラスソースは調理の過程で出る野菜の切れ端や肉の脂などを使用している。食材を無駄にすることなく、旨味を閉じ込めた、甘みの強い味わいが特徴。割り下はザラメや黒糖などを使いつつ甘すぎないように仕上げられている。

現在、晃平さんが専務、兄の利幸さんが店の代表を務めており、桝井さんの家族を中心に店のスタッフたちも一丸となって老舗の味を守ることに貢献している。厨房やホールで働くスタッフの中には、勤続30年以上という人も。

2代目が考案したデミグラスソース。肉と野菜の旨味が凝縮されている

質の良い肉をさまざまな料理で味わい尽くす

特ランチ

「特ランチ」900円

カツレツをメインにハンバーグやオムレツなどが付いた、彩りも豊かな「特ランチ」。叩いて薄くした牛モモ肉を使うカツレツは、揚げても脂っこさを感じさせず、しっかりと肉の味わいが楽しめる。

先代から引き継ぐオリジナルのデミグラスソースは、肉料理との相性抜群

カツレツとハンバーグには、オリジナルのデミグラスソースをたっぷりとかけて提供。途中からウスターソースをかけて味を変えてみるのも楽しい。カツレツの下に敷かれたたっぷりのゆでキャベツ、ポテトサラダなど野菜もしっかりと食べられ、ライスまで付いているので食べ応えも満点だ。

サービストンカツ

「サービストンカツ」380円

ランチタイムで一番人気を誇るのがこの「サービストンカツ」。ポテトサラダとゆでキャベツの上にのせられた手のひらサイズのトンカツが、ライス付きでなんと380円という驚愕の価格。

「学生さんにも安くたくさん肉を食べてもらいたい」という先代の心意気から生まれたボリューム満点のメニューだ。食べやすい厚さに仕上げられたサクサクのトンカツは、デミグラスソースで味わった後、ウスターソースをかけて酸味を加えるとまた異なるおいしさが楽しめる。

ウスターソースをかければ味の変化を楽しめる