〈食通が占う、2022流行る店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続いたものの、少しずつ希望の光が見え始めた2021年。2022年は、思い切り外食を楽しめる一年になりますように!

そんな思いを込め、グルメ情報を熟知した有識者にアンケートを実施。2022年注目の「ブレイクしそうな店」「2,000円以下のお手軽グルメ」をうかがいました。

今回は、連載「森脇慶子のココに注目」でおなじみのフードライター森脇慶子さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

森脇 慶子

「dancyu」や女性誌、グルメサイトなどで広く活躍するフードライター。感動の一皿との出合いを求めて、取材はもちろんプライベートでも食べ歩きを欠かさない。特に食指が動く料理はスープ。著書に「東京最高のレストラン(共著)」(ぴあ)、「行列レストランのまかないレシピ」(ぴあ)ほか。

2022年のブレイク予想

Q. 2022年に〈ブレイクしそうな飲食店〉はどこですか?

A. 「三和」です

nionio
出典:nionioさん

2022年にブレイクしそう、というよりも、既にブレイクしているのが、この「三和」だ。昨年10月28日オープンの声を聞くや、瞬く間に年内は予約で満席になってしまったのだから、その注目度は推して知るべしだ。それもそのはず。オーナーの渡邉大祐シェフは、何を隠そう、あの中目黒の人気肉イタリアン「ロデオ」の元シェフ。これといった前評判もなく開店した「ロデオ」を、一躍人気店にのし上げた立役者だ。独立を果たしたここ「三和」では、更にパワーアップ。立地の都合上、今回は炭のみでの肉焼き(「ロデオ」では薪も併用)となるが、焼き上がりに遜色はなく、人気の赤身系牛肉をはじめ、牛ハツ、豚、蝦夷鹿など肉のバラエティも豊富。

現在、調理はワンオペ状態ゆえ、人数を絞っていることも予約が取りにくくなっている所以。だが、それだけに調理の精度もよりブラッシュアップ。肉以外の一品料理も秀逸だ。「ロデオ」時代のホール担当、村中詩季さんがサービスを取りしきる。そのあうんの呼吸も店の雰囲気作りに一役買っている。

Q. 2022年に〈ブレイクしそうな2,000円以内の料理〉は何ですか?

A. 「菱田屋酒場」の「肉焼売」(660円)です

うどんが主食
「菱田屋」の肉焼売   出典:うどんが主食さん

同じ点心仲間とはいえ、餃子や肉饅、小籠包に比べ、いまいちブームに乗り切れなかった感のある焼売。あまりに身近過ぎたのか、地味に生き残ってきたといった印象があるように思えるのは私だけだろうか。そこで、気になっているのが「菱田屋酒場」の肉焼売だ。

そう、元々はあの人気食堂「菱田屋」の名物で、かねがね一度食べてみたいと思っていた一品。それが、新たに打ち出した酒飲みの為の憩いのスペース「菱田屋酒場」でも健在のよう。この店自体も気になる一軒ということもあって、焼売共々興味津々。果たして、焼売ブームを牽引する逸品になるか? 期待大といったところだろう。

※価格は税込です。

※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:森脇慶子、食べログマガジン編集部