青木シェフの得意メニュー、リゾットを堪能

レフアオキ リゾット
フレッシュなきのこの森の香りと、カリカリ豚バラの食感が絶妙なリゾット。

青木シェフが手がけるコースの多くには、何らかの形でリゾットが添えられており、隠れた人気メニューとなっている。コースの中の一皿としてリゾットを組み込むこともあるが、前菜などに添えられることも多い。今回は、旬を迎えた秋のきのこがふんだんに使われたリゾットを、単品の形で提供してもらった。

きのこはフランス産の天然物でフレッシュなものを使用。セップ茸、トランペット茸、ジロール茸の3種のきのこに、カリカリに炒めた塩豚バラが加わり、異なる食感と競演が楽しめる。そして、すべてのうまみをしっかりと取り込んだお米が絶品だ。

前菜などでほかの食材を引き立てる形で添えるリゾットも魅力的だが、単品の形で満足いくまで食せるのも魅力的と言える。

後がけで、ラムの香りがふんわりと広がるババオラム

レフアオキのデザート「ババオラム」
フランスの伝統的デザート「ババオラム」。ほど良い甘さとラムの香りが絶品。

パリの店のころから、同店のコースを締めくくってきたのはフランスの伝統的なデザート「ババオラム」。

「酔っ払いのお菓子」とも言われるババは、一般的にはブリオッシュ生地のお菓子をたっぷりのラム酒に浸してふわふわにしたものだが、同店ではレモンとオレンジの皮で香り付けしたシロップに浸し、仕上げにラム酒をかけていただく。

ラム酒はベネズエラ産のディプロマティコ。提供する直前にかけるため、ラム酒の香りがふわりと漂い、より贅沢な気分を味わえる。

本場フレンチと今の日本が出会い、新たな味を生んでいく

レフアオキの青木シェフ
長い料理人人生のなか、初のカウンターでの提供ということで、最初は緊張したと笑う青木シェフ。

本場フランスのクラシックな料理を大切にしながらも、久々の日本で感じる日本の食材の良いところを自分流にアレンジしていく青木シェフ。日本とフランスでは同じ野菜でも味わいがまったく異なるそうで、その違いを楽しみながら自分の味を表現していきたいと言う。

まだオープンして2~3ヶ月であることから、これからさらに新しい食材、新しい挑戦が待っている。久々の日本での出店。四季折々の旬の食材に新しい刺激を受けるであろう青木シェフとその料理が、少しずつ変化していく様が楽しみな店だ。

※価格はすべて税込。ディナー時は別途サービス料がかかります。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

※本記事は取材日(2021年11月22日)時点の情報をもとに作成しています。

取材・文:岡崎たかこ(grooo)
撮影:松村宇洋