大規模な再開発にともない、しばらくこの地を離れていた大人たちから再びの注目を集める街・渋谷。だけど、いざ来てみたら食事処に迷ってしまうというケースもしばしば。そんな、“シブヤお久しぶり組”の迷える大人たちのため、「食べログ グルメ著名人」で渋谷区初のCEO(Chief Eat Officer)を務める小宮山雄飛さんに渋谷の新&定番グルメスポットを両方教えてもらっちゃおう! というこの連載。
[新]編17回目となる今回は、都内を中心に急速拡大中のうどん屋さんの新店「山下本気うどん 渋谷道玄坂」をご案内します。
【大人の渋谷メシ・新編】第17回「山下本気うどん 渋谷道玄坂」
今回ご紹介するのは、京王井の頭線・渋谷駅の改札を出てすぐのところにできた「山下本気うどん 渋谷道玄坂」。元々は目黒で始まったお店ですが、現在は都内に急速拡大中で、渋谷だけでも2店舗!
なかでも昨年10月にオープンした渋谷道玄坂店がすごいのは、うどん屋さんとしては珍しい24時間営業! 深夜でも早朝でも、茹でたてのおいしいうどんが食べられる、まさに本気のうどん屋さんなのです。
※ 緊急事態宣言発令期間中の営業時間は全日6:00〜20:00(LO 19:30)
こちらの人気メニューが「白いクリーム」シリーズ。ということで、まずは「白い明太チーズクリームうどん」1,100円を注文。
うどんの表面を甘みの入っていない大量のホイップクリームが覆っていて、パッと見はスイーツのようです。
分厚いクリーム層に箸を入れると、中から明太子がよく絡んだツヤツヤのうどんが登場。
なんともサプライズ感のあるうどんです。うどんは茹でたてをスピーディーに提供するため、若干細めにしているということですが、コシがしっかりあり、食べ応えもあります。
さらにすくうと、青ネギやたっぷり入った粉チーズも出てきて、白いクリームと一緒にすすると、より濃厚で複雑な味になります。一杯のうどんで、まるで宝探しをしているような楽しさ。
続いて、小さなやかんに入った「だし」を途中から加えて味変すると、クリーミーながらもあっさりとした味わいに。エンタメ性が高い一杯です!
そんな「白いクリーム」シリーズの8〜9月限定の最新版が以下の写真の商品。その名も「白い宇治抹茶クリームうどん」1,100円!
もはや、完全にスイーツです(笑)。うどんなのに、ふんわりと香ってくるのは宇治抹茶の香り。
さらによく混ぜると、中からはなんと小豆が! どこまでもスイーツのようですが、だしの絡まったいわゆるぶっかけうどんにクリームの濃厚さも加わって、これが見事にマッチしています。
うどんと小豆という、今までになかった組み合わせを取り持っているのは、実はうぐいすきな粉。きな粉が入ることで、だしの絡みもよくなり、味の一体感が出ます。
それにしても、まさかうどん屋さんで、小豆ときな粉という甘味屋さんのような食材が出てくるとは。これまたサプライズ感たっぷりです。
そして最後も組み合わせの意外な一杯。
カレーとカルボナーラをかけ合わせた、その名も「カレボナーラうどん」950円。まずは玉子の旨みが濃厚なカルボナーラを一口。
続いてスパイスの利いたカレーうどんを一口。
うん、どちらも美味い! そして最後は全部混ぜて、1杯で3つの味が楽しめるという寸法。
全部を混ぜたときの味が、カレーでもカルボナーラでもなく、文字通りカレボナーラな味になっているのが面白い。どのメニューも一癖も二癖もありますが、基本にあるのは店内で製麺し1日寝かせた、うどんそのもののおいしさ。
コシのしっかりした讃岐うどんのおいしさを様々なバリエーションで味わえる、通って全メニュー制覇したくなるお店。
テイクアウトには、各種うどんのほかに、揚げたての天ぷらがのった天重もあります。
※価格はすべて税込